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傘をさして
詩のような作品です。
傘をさすたびに
あなたのことを思い出す
そうよ
それはあなたと歩んだ日々の記憶
あの頃のわたしは
確かにあなたを愛していた
懐かしいことね
遠い過去だから
もう遥か彼方にあるような記憶
手を伸ばしても届かない
分かってはいるの
あの日々も
あの時間も
もう二度と戻らないものなのだと
それでも……
わたしはあなたを愛している
それは変わらない
きっといつまでも
変わらないままで時が過ぎて
何度も夢をみるのでしょう
きっときっと……
傘をさして
夢をみたいから
傘をさして
あの頃のように笑いたいから




