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知らないままでいたかった
詩のような作品です。
あなたの裏切りなんて
知りたくなかった
もしも何も知らずにいられたなら
きっとこんな風に
絶望したり怨みを募らせたりせずに
今も愚かなほどに笑って
変わらずにいられたはずだから
あなたの裏切りになんて
気づきたくなかった
だって気づかないままでいられたなら
きっとこんなにも
黒く染まることもなく
今でも神様が呆れるほどに笑顔で
息をしていられたはずだから
知らないままでいたかった
馬鹿だと嘲笑われたとしても
その方がきっと幸せで
愚かだと見下されたとしても
その方がきっと幸せだったはずで
あなたの裏切りなんて
知りたくなかった
だってそんなことを知ったところで
この世に正義などないのだから
意味なんてないの
味方だってろくにいない
知らないままでいたかった
何も
そうよ
何もかもすべて……
