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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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幼馴染みの彼が婚約させられてしまうこととなったのですが……? ~それでも二人で生きたいのです~

「アイリーナ、大きくなったら僕のお嫁さんになって!」

「うん! なる! リズミーのこと大好き!」


 私アイリーナと幼馴染みである彼リズミーは仲良しだった。


 二人の仲は非常に濃いものであった。

 それこそ、未来を誓い合ってしまうほどに。


 私たちは共に行く未来を信じていた。


 結婚して、幸せになって、共に生きてゆく――お互いにそのつもりだったのだ。


 だが、年頃になると、リズミーはアンネという女性と婚約させられてしまった。彼は嫌がっていたし嫌だという意思も示していたが、それでもどうしようもなかったようで、無理矢理婚約させられてしまったようであった。


 その話を聞いた時はかなり落ち込んだし悲しみもした。


 ――しかしリズミーは私のところへ戻ってくる。


「婚約破棄されたから帰ってきたよ」

「え!?」

「……ここだけの話、アンネさんには嫌われるようにしたんだ。不快がられるように振る舞った。そうしたら無事婚約破棄してもらえて」


 彼はそう言っていたずらっぽく笑う。


「だから帰ってこられたんだ」


 その笑みに、私は希望を見た。


「リズミー……!」

「長いことごめんね。これからまた、仲良くしてくれる?」

「ええ! もちろんよ! 仲好くしたいわ」

「ありがとう」

「そんなの。ありがとうと言うべきなのはこちらだわ。貴方に非は一切ないわよ」


 こうして再び近づくことのできた私たちは、両親のもとから離れ、二人で新しい人生を始めてゆくことにした。


 新しい土地でも前向きに生きてゆける。

 未知が多くとも心折れたりはしない。


 だって、大切な人が傍にいてくれるから。



◆終わり◆

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