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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


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婚約者が仕事での遠出中に事故に遭い落命しました。しかしそれによってある真実が明るみに出ることとなりまして……?

「君とならずっと一緒に生きてゆける気がするよ」

「ありがとう。私もよ。貴方を愛しているわ」


 私エリアと婚約者である彼レッツは仲良しだった。


「僕もだよ、愛してる」


 だから私たち二人には明るい未来があると思っていた。


「どんなことがあっても……手を取り合って、共に歩もう」

「ええ、もちろんよ」


 信じていたのだ、彼のことを。



 ◆



 ある日のこと、レッツは仕事の予定で遠くへ出掛けると聞いていたのだが、その道中事故に遭い彼は亡くなった。


 そして判明してしまう。


 彼の遠出が実は仕事の予定ではなかったということを。

 浮気相手である女性との密会、二人きりでの旅行であったということを。


 ちなみに、二人ともその事故によって落命した。


「許せないわ……。まさか彼、浮気なんてしていたなんて。酷い男ね、信じられない……」

「最低野郎だのぉ、あり得んのぉ、悪質だのぉ」


 母も、父も、その話を知ると怒りを露わにしていた。


「気にすることないわよ、エリア! そんな男、こっちから捨ててやるくらいでいいんだから! それに、浮気された側に非はないんだから。エリアはもっと良い人に出会えるから! だから心配しなくていいわ」

「ありがとう母さん」

「そうだぞぉ、エリアは最高に可愛いんだからのぉ」

「父さん……相変わらずね。でも……ありがとう、今は勇気を貰えるわ」


 レッツとの婚約は彼の死によって自動的に破棄となったのだった。



 ◆



 幾度か季節が巡り、私は地域の大きめな病院で働く医師である青年と結婚した。


 彼は周りに女性がいる職場で働いているが、そういった女性たちに過剰に熱を向けることはしない。関わるにしても最低限かつあっさり、である。妻である私に対しては常に誠実さを示してくれている。


 だから毎日快適に暮らせている。


 すべては彼のおかげだ。

 彼の行いゆえに不快な思いをせずに生きられている。


 そんな彼だからこそ、私は彼を支えるために生きようと思えるのだ。



◆終わり◆

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