表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 4 (2024.1~12)  作者: 四季


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

116/598

泣いてしまいそうな夜ね

詩のような作品です。

泣いてしまいそうな夜ね

あなたがいないから

あなたと触れ合っていられないから


窓の外の夜空に浮かぶ月が

今宵とても綺麗よ


そんな夜だからかしら?


今は凄く胸が痛くて

泣いてしまいそうなの


ああ どこまでも辛いわ


ああ どこまでも悲しいわ


また泣いてしまいそう


孤独の波がこの身に襲いかかる

それはあまりにも冷たくて

頬が痛くなるほど

肌が凍りつくほど

心が冷たくて辛いの


泣いてしまいそうな夜ね

あなたがいないから

あなたと触れ合っていられないから


共にあれた頃は良かったわ

とても幸せだった

どんなに辛いことが起こっても

あなたが傍にいてくれるなら

乗り越えてゆけると

そう思えていたから

怖いものなんてなかった


わたしは一人ではないと

わたしは孤独ではないのだと

そう思えるだけで

どこまでも強くなれる気がして

たとえ絶望に出会っても

あなたがいてくれるなら越えてゆける

どんな荒波も

どんな嵐だって

そうよ怖くはなかったの


でも今はあなたがいないから

わたしはその頃のように強くはあれないの


ああ 泣いてしまいそう


ああ 消えてしまいそう


月が綺麗な夜には

いつもあなたのことを思い出す

もう二度と会えはしないでしょう

きっと今頃あなたは

良き家庭を築いて

温かな家で暮らしているのでしょうね


想像することすら苦痛だわ


今宵は夜空がとても綺麗

あなたにも教えてあげたいほどに

でもそれはもう

叶わない願いなのだと

分かっているの

わたしだって

そこまで愚かではないから

今やあなたの隣にはわたしの席はなく

そこにいるのは別の女性なのだと

理解してはいる

分かっているのだけれど……


泣いてしまいそうな夜ね

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ