すべてはここからはじまった
雲一つない満月の夜、私はいつもの様に#敵__暗殺対象__#の喉元にレイピアを突きつけました。
「た、助けてくれ!何でもやろう!金か!?奴隷か!?」
不思議なことに、毎回これをするとこんな感じの反応をされるんですよね。だから私はいつも通り
「私はただ依頼を果たすだけです。交渉に応じるつもりはありません」
こう答えます。これ以外に返しようもないですしね。それに、こう返すとここからの#敵__暗殺対象__#の行動が2つのパターンに別れて面白いんですよね。1つは絶望した顔をするパターン。もう1つは
「な、なら!私も君に依頼をしようじゃないか!依頼内容は私を殺さないこと!どうだ!?金は弾むぞ!」
と言う風になら自分も依頼しようとするパターンです。正直言ってこういう奴は阿呆だと思います。そんなことをすれば先に受けた依頼に背くことになりますから。それに私依頼は同時に1つ以上受けない主義ですし。
「却下します。死んでください」
「え?」
そういって、#敵__暗殺対象__#の喉にレイピアを突き刺します。呻いていますね。やはり即座に殺せるようにレイピアは止めた方がいいかも知れません。でも、レイピアだと返り血の回避がしやすいんですよね。次の暗器はどうしましょうか。悩みます。と、まあそれは置いておいて依頼人に依頼完了の報告をしに行かないとですね。
ーー翌日ーー
さて、暗殺対象を殺した翌日、依頼人にの元に来ております。え?何故翌日なのかって?昨日はあまりにも時間が遅かったので依頼人が起きてなかったんですよ。暗殺する日まで指定したんですから起きてるべきだと思うんですけどねぇ。と言うわけで正面から入るのは嫌なんで窓から侵入しますか
さて、窓を開けてベットの方に行くとまだ依頼人が寝てました。もう昼と言っても過言ではない時間帯なんですけどねぇ?
「依頼人さ~ん」
……。今度は声をかけるだけでなく揺すってみますか
「依頼人さ~ん」
……。もう一度やってみましょう
「依頼人さ~ん」
……。
「依頼人さ~ん。起きてください。蹴りますよ」
……。よし、蹴ろう。
ゴスッ
「!?」
「あっ、やっと起きました」
蹴らないと起きないとかやばくないですか?もし暗殺しようとしてたら寝てる間にいつの間にか死んでた~って感じになりそうですね。というかそれにしてもいい音がなりましたね。
「誰だ!って君か」
「はいです。依頼完了報告しに来ました」
一瞬大声あげられかけて驚きました。もしそれで人が来たら一応窓からの不法侵入者ですから隠れなきゃいけないので。
「そうか!なら報酬を払わなくては。ちょっと待っててくれたまえ」
そう言って奥の方に歩いて行ってから数分後、ちゃんとじゃらじゃらと音のする袋を持ってきました。
「さて、これが報酬だ。それから」
ニコニコとした笑顔で右手で報酬を渡してきました。そしてそれと同時に
「死ね!」
左手で持っていた短剣を突きつけてきました。まぁ、その程度のことに気づかないはずもなく、私に左手を捕まえられてるんですけどね。無様です。こんなことをやろうとした理由はだいたいわかってますけど一応理由を本人から聞きますか。
「一応聞いておきますが、何故私を殺そうと?まぁ、その程度の腕で私は殺せませんが」
「あいつの暗殺に関わった奴を生かしてはおけない!」
「ああ、やはりそういった理由でしたか」
最近、こういった理由で依頼完了してから殺そうとしてくる依頼人が絶えなて面倒なんですよねぇ。こういうの滅びないかな~と、言いつつこういうのは毎回殺してるんですけどね。わたし敵対してくる者に容赦はしない主義なので。
「じゃあ、死んでください」
ザシュ
綺麗に首が飛んでいきましたね。やはり剣は使い勝手が良いです。これならクズの声を長い間聞く必要もないですし。
「さて、それじゃあ報酬分はお金を貰って義父さんのとこに顔を出しますか」
え?お金は貰うのかって?そりゃ貰わなきゃ依頼受けた意味ないですし。それにいくらクズに所持されていたお金だからってお金自体に罪はないので。
「ただいまです」
「お!お帰り、リーファ」
今の家に帰ると義父さんと執事服着た男性がいました。嫌な予感がします。こんなに嫌な予感がするのは一年も時間をかけて行う必要がある依頼を義父さんが勝手に受けやがった時以来です。
「おや、彼女が?」
「ええ、義理の娘のリーファです」
……取り敢えずお辞儀でもしておきましょう。
「ほぅ……」
?こういった奴は基本舐め回すようにジロジロと見てくるんですが、この人は私の仕草の方を見ているみたいですね?……何かあるんですかね?
どういった厄介事を抱え込んでいるんでしょうか……気になりますね。面白そうです。
「では、よいお返事をお待ちしております」
「は、はい……(どーしよこれ)」
はっ!?考え事をしている間に義父さんが勝手に依頼を受けやがった!?何してるんですかこの人は!!依頼人も帰りましたし取り敢えず殴りましょう。ええそうしましょう。
「ちょ、痛いって!」
「何勝手に依頼受けてるんですか殴りますよ」
「既に殴られてるんだけど!?」
お前が殴られているのは自業自得です。というか……
「殺されていないだけましだと思ってください」
「そんな!」
なんなんでしょうかこの呻き声は。私を苛つかせたいんでしょうか。きっとそうに違いありませんそれなら別に殴っても問題ないですよね?無いですね。殴りましょう。
「痛った!!無言で殴るのやめてって!」
「じゃあさっさと勝手に受けやがった依頼の内容を話してください」
「分かった!分かったから殴るのやめて!!」
……信用なりませんが喋ると言っている以上殴るのは止めますか。
「助かった……」
「さっさと話せです」
「え~と、その~」
なんでいつもいつもえ~と、とか、その、とか、あ~~、とか挟まないと喋れないんですかね……さっさと話せって感情を込めて睨んでおきましょう。
「貴方たちが暗殺者だってばらされたくなければリーファを第2王子殿下の近衛侍女にしなさいって言われちゃった(・ωく)てへぺろ☆」
「死ね」
「酷い!」
あまりにも気持ち悪くてつい死ねと言ってしまいました。(・ωく)てへぺろ☆とかいい年したおっさんが使うもんじゃないです。
「はぁ。で、近衛侍女って何ですか」
近衛騎士なら聞いたことはありますけど、近衛侍女とか聞いたことないですよ?
「近衛侍女については俺も知らないよ?」
「役に立たない奴ですね……」
依頼内容について聞くことなんて常識だというのに……
「うわ~。義理とはいえむすめに罵倒されてる~」
「いつものことじゃないですか」
「いやそうなんだけどね?俺にも父としての尊厳というものが……あれ?最初から無かったような?」
うんうん唸っている義父さんは放置して置くとしまして……ってよく考えたらよくあの執事さん第2王子殿下が殺されるかも知れないっていうのに私のこと近衛侍女にしようとしましたね?普通そこまで言われたら諦めるでしょうに。それほどまでに警備に自信があるんでしょうけど……って言うかそもそもなんで私なんでしょう。別の人でもいいでしょうに。
「ふむ。受けてしまったものは仕方がありません。第2王子殿下の近衛侍女をやりましょう。そして色々とやらかしましょう。そうしたら向こうから近衛侍女をやめてくれって言ってくるかもしれませんし」
「で、いつから私は近衛侍女とやらをやればいいんですか?」
「3日後♪」
「死ね♪」
その日は一晩中男の「ちょ、止めて!?」と言う声と女の子の「誰が止めるか♪」という声が聞こえたそうだ
2作目ではシリアス要素ほぼないです。前作と違って




