表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

プロローグ

 どこか分からない場所に僕はいる。

 回りの景色は沢山の色が混合した建物や川、人がいた。見えるものは原型はあるが外装はただの壁で人は顔が無い状態だった。

『本当にあなたは()()にもどる覚悟はあるのですか?』

 どこからかその声が聞こえた。声の主は僕をここに連れてきた人だと分かっているが、辺りを見回してもその人はいなかった。

「覚悟はなければここにはいません。確かに恐怖は少しあります。でも、そんなことで逃げていればいつまでたっても埒が明きません」

『あなたは勇敢な人ですね。この場で自分に負けてやめた人は沢山いると言うのに。その勇気を讃え今から儀を行いたいと思います』

 その声がした後に目の前の景色が変化し始めた。

 色とりどりだった世界は形を変え丸くなっていった。そして、いつか写真で見たことのある地球へと変わっていった。

『さあ、完成しました。お行きなさい』

 上から眺めた過去の地球に少し怖じ気付いてしまっていた。

 さっきは威勢のいいことを話していたが実際それを目の当たりにしたら漫画のように上手くはいかない。

『あら、行かないのですか?』

「いえ、行きます」

 そう答えるも自分の足が重い鉄球をつけられたように上手く動かない。やはり自分は弱いんだ、そう思ったときふと、彼女の顔が思い浮かんだ。

 いつも、自分の隣にいてくれて、どんな話も、愚痴も、つまらないことも聞いてくれた彼女を思い出した。そんな彼女にまた会いたい、その思いが自分を突き動かす。

「では、行ってきます」

 そういって僕は過去の世界に飛び込んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ