死は突然訪れる
「は〜、明日から休みだぁ!」
私は桐生院レイラ。お母さんが日本人でお父さんがアメリカ人のハーフ。12歳の現役学生!趣味はゲームで、得意な事は走る事!
明日から学校は暫く休み。友達とお泊まり会とか、お母さんとお父さんと私で旅行とか、楽しい予定を沢山詰め込んだ。
「旅行に行くまでには、宿題ちゃんと終わらせるのよー!」
階下からお母さんにそう言われて、私はバッグから分厚い単行本を取り出す。
これが休み中の宿題の一つ。読書感想文の課題図書。
こういう系統の本は読んだ事があんまり無くて、そんなに面白くない。ホラー小説、興味ないしなあ…
1/3位読んだ所で眠くなってきた。もう寝よう。
「おやすみなさぁ〜い」
「おやすみ」
お母さんにおやすみなさいを言って、自分の部屋のベッドに潜り込む。眠気に誘われるままに、私は目を閉じた。
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「─速報です。〇〇県△△市の住宅で火災がありました。焼け跡から、一人の遺体が見つかりました。警察は、この家に住む12歳の桐生院 レイラさんの行方がわからないことから、この遺体が桐生院 レイラさんのものではないかと慎重に捜査を進めるとともに、火事の原因を調べています─」
これから宜しくお願い致します。