最初の村、道中~到着迄。
前の話の最後、暴露されましたけど。暫くこの話題で焦らします。それと初戦闘描写が有ります。
ここから本編に戻ります。どうぞ。
気が上がり、心拍数が上がっている場合、素人ではこのあと墓穴をほる。
今、正にそれである。
モンスターのプチベリーン3体に事前準備無しに遭遇して、武器という武器がナイフ位しかないが、
俺一人しか居ないから運動神経だけで何とかするしかない。相手は葉っぱではたくしかないが、こちらもある程度近くにいなければ当てづらい、いたちごっこである。
相手が痺れを切らし向かってきたが、むしろチャンスだ。一体ずつ、実の頭部分にナイフを切りつける。鮮やかに全滅させると、近くにいた、赤毛の女性が話かけてきた。
「ふむ、ナイフだというのに大した腕前だ。熟練者か?」
「違います、てか、名乗らないのですか?」
「参った。名乗る名前が無いのさ。モンスターだからな。安心しろ。女神アグリア様からお前の名前は聞いている。ケンスケだろ。私は・・ローズとでも呼んでくれ。」
「お前も命を狙う者か?」
何故かため息を吐かれた後で続けて言った
「お前、何で敵だと思った?というか名乗った名で呼んでくれないか?味方モンスターだよ、所謂な」
「ハツの村か我々の村に送れと言われて監視していたがどちらから向かうか、移動しながら決めるか?」
「直ぐ決められない、頼んだ。」
眩い光が放たれた後、所謂ケンタラウスに変身したローズがすかさず
「どうせここいらは一撃で撥ね飛ばせる。しっかり乗っていろ。」
「わ、分かった、だが完全に信用してないからな」
「それはお互い様とでも言っておこう。」
「今、気がついたが、移動しながらだと通り過ぎないか?」
「それは・・その、事実だ。」
「はぁ、俺はローズの村が気になるな」
「ケンスケ、人魔共存の村、というか、あの町にくるのか?本当に?」
「本当に。」
「よし。全速力でソリを使うぞ。私の眼に狂い無し。」
ズドドドと木製のソリに引かれて、一時間経たない内に。
「着いた・・のか?ハツの村では無いみたいだが
。」
「そうだ。地図に載らない町こと我々の町だ。」