初めてのピンチ
血抜きの際の血の匂いのせいで、何やら大きな影が近付いて来ていた。
「ヌシじゃないけど、結構ヤバい奴がおいでになったな。」
ステータス
種族:ストライクボア
名前:???
HP :1200/1200
STR: 64
DEF: 48
INT: 16
SPD: 48
状態: 怒り
「タルト!奴は怒りで興奮している。魔法で遠距離攻撃するんだ。」
「もしかしてわざと言わなかったのですか?私も足元から行きますわよ!」
「いくよ!フレイムキャノン!」
シエラは第三者なのでうっかりしていたのは事実である
システム:ストライクボアは火傷した。
「しめた!奴は火傷で攻撃の威力が下がったみたいだ。だが怒りで下がった気がしないな。」
タルトは詠唱に入り、シエラが聞いた。
「まあ、何で分かったのか聞いても?」
ケンスケは声だけで答えた。
「スキルの効果だな。それしか分からん。」
ストライクボアの牙をロングソードで反らし、ダメージを押さえながら戦う。
両者息切れを起こし始める。
「ジェット、お前さ、あいつの攻撃耐えれるか?
ちょっときついや。」
「・・・コノ形態ダト難シイ。ダガー、閃イタ!重戦士チェンジ!」
そう言って光に包まれると、持っている装備が、大盾と銃に変化した。
「寄ッテコイ!戦士ノ誓イ!」
すると、今までケンスケに攻撃していたストライクボアは、ジェットの方へ向き直り、突進した。
ジェットは、大盾で受け止めている。
「重戦士ノ力!重サ重ク!防イデミセル!」
仲間にして間もないジェットは、”兵士”だったから無理と言った。だが今は、重戦士。
兵士時の6倍もの体力を誇るストライクボアは防いでいる。
ジェットの今のHPは
840/1300
大幅に上がった上、防御も高くなった。
結果、ストライクボアは、足をもたつかせ、隙を晒した。
「何とかなったな。お前達。ありがとう。」




