頭痛がするけどそんな場合じゃない件について
また少年が目を覚ましたのは、豪華なベットの上だった。
「っ…!」
先ほどずっと外にいたせいか、起き上がると頭がズキッと痛み、またベッドに倒れ込む。
少年はこんなに柔らかい布団で寝るのが久しぶりで、もう少しこうしていようかなとも思った。
しかし、少年はガバッと起き上がり辺りを焦りながらキョロキョロと見回した。
「やっぱりないっ!
僕の本体がない!」
少年が探していたのはパソコンやゲーム機だった。
火事の時にまとめたカバンの中にはあるのだが、それがここにないのだ。
当然、先程いた草原にもないだろう。
(終わった、僕の人生終わった…)
ガクリと膝を折り、ベッド近くの床にへたり込む。
すると、ベッドの下で何かがゴソゴソ動いているのに気付く。
「ぇっ…!?」
慌ててベッドの上に飛び乗る。
ベッドの下にいる何かが出てこようとしているのか、ベッドが揺れる。
(な、何何何…!?怖いんだけどっ!!)
ガタンッと大きな音がした後、スッと一人の人間が顔を出した。
頭には猫耳のようなものがついている。
髪の毛は白く透き通っていて腰まであり、瞳はキラキラと輝くエメラルドグリーンだ。
少年は見惚れていた。
対人恐怖症なんて吹っ飛ぶくらい少年のタイプどストライクだった。
そのくらい綺麗な少女だった。
ゴクリと唾を飲み込むみ、頬を赤く染めた。
その少女が少年の方を向く。
すると、さらに少年は顔を赤くする。
少女が口を開く
「お前、誰だよ。」
少年は固まってしまった。
こんな、綺麗な少女が、汚い言葉を発するはずが無いと。こんないたいけな少女が。
「チッ。なんだよ、主人じゃねぇなら起きてくるんじゃなかった。」
「あ……あ……」
(可愛いのに…可愛いのに…!)
ここの主人は少女になんて言葉遣いをさせるんだ。絶対このケモミミも主人の趣味だろ。そんな事が頭の中を駆け巡った。
しかし、少年は一つ不思議だった。
(さっきっからケモミミ、動いてないか?
後、今更だけどここどこだ。)
と、本当に今更ながらのことを考えていた。