又吉の火花が面白くないのは当たり前 ~第二図書係補佐~ 70点
芥川賞をとったから面白いというのは間違いです!
芥川賞の選考基準は無名・新人の作家の純文学作品を対象とし、形式や芸術性を基準に選考する、とされています。
逆に、直木賞では大衆文学作品の娯楽性や商業性を選考基準としているので、日常会話での『面白い本』はこちらに多く見受けられます。
例を挙げると
宮部みゆきの『理由』や東野圭吾の『容疑者Xの献身』は直木賞を受賞しています。
さて本題です。
又吉さんの『火花』が面白くないというのは、「又吉さんの作品の中では」という意味です。
実は又吉さんは世間から注目される前からたくさんの本を出版しています。
まず、amazonで「又吉」と検索すると「又吉さんってこんなに評価の高い本を書いていたのか!」という驚きさらに「じゃあなんで火花だけこんなだけこんなに評判が悪いのだろうか?」という疑問が起こると思います。
実は又吉さん、エッセイのプロなのです。特に青春のほろ苦さや自分の独特な世界観を描くことに長けている事が評価されています。出版される本の多さからも裏打ちされた実力、そのらしさを堪能できる一冊がこちら
『第二図書係補佐』です。彼の書評を短編集のようにまとめた一風変わった作品です。書評一つ一つにひねりが効いていて薄さに反した読み応えが特徴です。
ぜひご一読を!