第1話「夢の島」
※この小説には残酷・グロテスクな表現が含まれます
登場人物 主人公…ブラッド
(ブラッド) 2083年…アメリカと太平洋の間に巨大なテーマパークが建設された。
いや、テーマパークというよりもテーマワールドの方があっているかもしれない。
2062年に建設がはじまり20年でつくられた世界最大のテーマパーク「イスラスエン」(isla sueǹ)という。
スペイン語で‘夢の島‘が語源らしい。距離は2000Kmと超大規模で日本の面積の約3倍に相当するほど。
しかし、なぜこれほどまで大規模に建設したかというとそれにはワケがあった。
2050年…西太平洋の小さな島に極秘の「セスワン遺伝子生物研究所」という研究所があった。
ミュータントや遺伝子組み換えで新生物をつくり出す研究をしている。
ある日、その研究所でアナコンダ、ヨロイトカゲ、プテラノドンの化石から取った翼のDNAを科学的に合成して「レンドロ(練泥)」という新生物を作り出すことに初めて成功した。
レンドロは体長8m、目はアナコンダで顔と胴体が大きな堅い鱗で覆われており、巨大な牙を持ち翼をもつ飛竜であった。
しかも、火炎放射袋を喉にもっており、土などをため込んでそれを袋内で燃焼させて投げつけてくる攻撃をする。
また肉食性が強く、人もよく襲うことが知られている。
この時から新生物が大量につくられ、2000種以上にもなった。
2060年…異常変態化(生物が変態し生態系がおかしくなる)する未知のウイルスが漏れ、新生物飼育所を制御していたコンピューターが狂い、飼育所からほとんどのモンスターが脱走した。
研究所の人々の半数がモンスターに襲われ死亡した。
そのモンスターは島で大量に繁殖したため手が付けられなくなった。
ウイルスとモンスターの拡散を恐れた世界組織は急いでこの島を包囲し、巨大なテーマパークを建設して増えたモンスターを討伐するハンターを雇おうという政策を考えたのだ。
しかし、あまりにも人気でチケットがなかなか取れなく、やっと取ることができた。これで行ける!!
(ナレーター)イスラスエン行のフェリーは間もなく出港します。
そいて船の汽笛がなり船は夢の島へと出港したのだった…