家探しと大天狗
こんにちは!如月です!
東方風妖録の四話をお届けにまいりました
それではどうぞ
ゆっくりしていってね♪
俺が閉じ込められていたのは紅魔館と呼ばれている洋風の館だった。今はその紅魔館の中で俺の今後のことを話し合っている。
霊夢によると俺が住むところは今はないらしい。だが家を建てることならできると言っている。木材なら森にあるし、釘は人里という場所で分けてもらえるらしい。
「別に家を建てるのは構わないけど一人でできるの?」
愚問だ。俺はいつだって一人で全てのことをやってきた。炊事洗濯に家賃だって払ってきた。
日曜大工ならお任せあれだ。あまつさえ話し相手にも困らない始末。
……あ?俺を呼んだか?……
……いいや、呼んでない……
……そうか、おい家を作るんだったらでかい家にしろよ……
……はいはい、わかった……
「問題ない。いつだって一人でやってきたから……」
そう言うとそうと相槌を入れてくれた。そして話題は移り、俺は一体なんなのかが話題に持ち上がった。
「私も気になるわ、あのフランが一方的にやられるなんて楓香の強さは尋常じゃないわよ」
フランの姉であるレミリア スカーレットが俺のことを知りたいご様子だ。
「俺は物心ついたときから自分には能力があることを理解することができた。だから早い段階でその能力が『風を操る程度の能力』っていうのを理解できたし、使うこともできた。小学校3年の時からもう完全に使えるようになったなまあ、そのせいで色々あったが……な。で中学校3年にあることが起きてそれを引き金として妖にもなれるようになった。その妖が言うには俺の能力がある種の感情が異常に高ぶったことにより俺の中にいたそいつが目覚めたとな。
俺はそいつから妖の力を借りることによって俺自身も妖の姿になれるってわけさ。人間の姿だとほんとに程度の能力だけど妖の姿ならより精密にそして膨大な量を扱うことができる。まあ、完全同化したら身体の負担がすごいけど」
俺以外のやつは全員ポカンとしている。
「と言うわけで家を建てる場所探してくるわ」
周りのやつらは止めようとするがそんなの関係ない。縛られるのは嫌いなんでね。
空を飛んで良い感じの場所を探す。ん。空を飛ぶというのは気持ちがいいものだな。
あっ、あの山の高いところと言うのはどうだろうか。眺めがいいのはいいことだ。見下ろすという言葉といい言葉だ。
目星をつけた山に近づこうとしたらなんと見張りがいるじゃないか空から入るのはきつそうだ。
そして地上から山に入ろうとしたときだった。
「そこの貴方、止まってくださいさもなくば首が飛びますよ」
は?言われた通りに止まり、そして声がする方に振り返る。
おお、なんと可愛い女の子なんだ!と叫びたくなるような可愛い女の子だった。まあ、一つ言うことがあるとするならば俺に向けて剣を向け、殺気を放っていること。
「おいおい、いきなり止まれっていって振り向いたら剣が向けられてるってひどくないか?」
白髪の少女は無表情のまま、俺を見据える。
「貴方がこの山に侵入したので排除しに来たまでです、もう何もしなくていいのでさっさと死んでくれませんか?」
あらあら、いきなり死んでくださいラブコールとはひどいもんだ。
でも、ありがたい。あっちが殺る気ならこっちも遠慮なしに殺れるもんさ。
白髪の少女が仕掛けてきた。攻撃はとにかく速い。そして盾での攻撃を放ってくるからやりにくい。
剣ときたらこちらも剣でやらんと失礼だよな。
風刃を両手に出現させる。次々と襲う剣戟を流しながら、隙を見つけては風をぶつける。
「あらあら、せっかくの可愛い顔が台無しだな。なあ、ここらで見逃してくれないか?お前じゃ、肩慣らしにもならねぇよ」
そういうと彼女はさっきまで無表情だったのが今は怒りに震えている。当たり前だ、侮辱されて怒らないやつなんていないさ。
彼女は怒りに任せて剣を振るってくる。
そして、あっちが大振りを仕掛けてきた。その隙に懐に入りこみ首を撥ねようとしたときだった。
肩に深々と矢が刺さっているそしてそのことに気づいた頃にはもう何本も刺さっていた。
……ふん、見てらんねえな。おいお前そこをどけよ。俺が代わりに殺ってやるよ。ってかもう意識はないみたいだな。何時の間にかどっかに運ばれてるし。さてと久しぶりに外に出ましょうかね……
意識が戻ると目の前にでっかい天狗がいる。
「おい、お主。何故わしら山に立ち入った」
久しぶりに会うというのに俺のことに気づいていない大天狗がいた。
どうでしたか?楽しんでいただけたでしょうか?次回は楓香くんの中にいる妖怪が表に出て活躍するかもですよー