楽しい団体バスツアー
団体バスツアーは楽しい。
最寄りの集合場所から、日本各地の名所や温泉に連れて行ってくれる。
団体割引が効いて安価であり、特典のお土産も頂けることがあってうれしいことづくしだ。
しかし、バスツアーには当たりハズレがある。
すべては、ツアーコンダクターによって決まるのだ。
ある年の元旦に、イチゴ狩りをして富士山を眺め三嶋にある神社に初詣をするツアーに参加した。
ツアーコンダクターは若い二十代の女性であった。
私の席は、指定で最後尾の窓側になっていた。
バスに乗ると、指定された私の席に見知らぬ荷物が置いてあった。荷物の持ち主はツアーコンダクターのものだと思われる。空いている席と間違えてしまったのだろう。
仕方がないので、他の参加者の迷惑のかからぬ様に通路で待っていた。
ツアーコンダクターの女性が現れたので「この席は私が座る様に指定されています」と言うと嫌そうに荷物を抱え、「他にも席が空いているのに~」と吐き捨てるように言って別の席に移った。
それは客に対して言う言葉かな?
悪意なく間違ったとしたら、「すいません」や「ごめんなさい」の一言が、なぜ言えなかったのだろうか。
私だって、バスの一番後ろの席はガタガタ揺れて疲れる席だから座りたくない。
そちらが決めた席順だから、ツアコンなら把握しておいて当然だろう。
元旦早々、旅行に行く前から揉めるのは嫌だったので、何も言わずに空けて頂いた指定された席に座った。
各目的地への到着後の言葉掛も最悪だった。
客を小馬鹿にしたかの様に「皆さまおはようございます」と言うのだ。
ツアコンは、冗談のつもりで言っているのかも知れないが、眠っていない人もいるのだから、常識がなさ過ぎるのではないか。
眠っている人にとっても移動中のひと眠り、「眠っていたでしょう」と笑われている様で気分が悪い。
このツアコンは、客に対して「おまえらを楽しいところに連れて行ってやる」くらいに思っているのかな。
後でトラブルが発生しなければ良いが。私が参加していなければ、知ったことではない。
団体バスツアーは、初めての場所に行く事や、その日のために前々から楽しみにして参加する人たちばかりなのだから、特別に良く対応しろとは言わないが、最低限度の常識で対応して頂きたい。
このツアコンは、恐い客に説教されても、鳩が豆鉄砲を食った様なリアクションをするのだろうか。ぽっぽっぽー鳩ぽっぽー。
やっぱり、最寄りの集合場所出発の団体バスツアーが楽しめそうだ。