耳鼻科へgo
喉に魚の骨が刺さった。
刺さったと言うよりは、いつの間にか刺さっていた。
喉に刺さる程の魚を食べた記憶はいつだったか思い出せないのだが、食事をしていたら喉に異物感があり、鏡で見たら奥の方に白い物が見えた。
自分では取れないくらい奥だ。
テレビの健康番組で「喉に魚の骨が刺さった時には耳鼻科に行くと良い」と言うのを見た事があったので、同僚お勧めの耳鼻科へ行った。
この病院は混んでいると噂には聞いていたが、本当に待合室は満員御礼と言った具合であった。
喉は、異物感はあるものの痛みはないから待ち時間は苦痛ではなかったが、人気者の鼠がいる夢の国のアトラクションの待ち時間の様であった。
80分ほど待って、やっと私の診察の順番がやってきた。
医師に喉に骨が刺さっている事を伝え、診て貰ったのだが医師曰く「骨は見えない」と言ってかるくアシラワレ診察室から追い出されてしまった。
しかし、喉の異物感はある。自分の鏡で見たときには骨の様な白い物が見えた。
病院のトイレの鏡で、もう一度喉を見てみた。確かに、前に見た白い物は見えなかった。だが、異物感は消えていない。
受付の女性に喉の異物感を訴え、もう一度診察して欲しいとお願いした。医師に伝えますと言って、さらに一時間待たされた。
医師が不機嫌そうに「見えないものは見えない」と言ってもう一度診た。
「やっぱり見えない。どの辺りにあるの?自分で指差して」と言った。
私は、異物感がある辺りに指を突っ込んで、ここだと指示した。
医師がもう一度、診た。「見えないんだけどな」
「でも、異物感があるんです!!」私は、キレ気味になって訴えた。
渋々、医師はもう一度診た。すると、今度は様子が違った。
医師が「絶対に動かないで!!」と言った。診察台のそばにいた女性スタッフが、私の頭を少し強めに押さえた。医師は非常に細いピンセットを喉に入れた。何かを掴んでゆっくり引き抜いて行った。痛みはなかったが、喉からスーッと何かが抜けていく感じがした。
医師が「扁桃腺に骨が入っていたからわからなかった」と言って取り出した骨を見せてくれた。結構な長さの骨であった。骨から異臭がした。かなり前から入っていたのかもしれない。
刺さっていた個所を消毒した。
やっと異物感がとれて、安心した。会計まで更に40分待たされた。
抗生剤の処方があったのだが、処方箋薬局はアッと言う間に会計できてスムーズであった。
数日後、経過を診せに来るように言われていたので再度病院へ行った。
相変わらずの激混み状態であった。仕事の後に行ったので、私はその日の最終の患者だった。2時間待たされた。医師は喉を診て「大丈夫でしょう」と言った。
診察室を出ようとしたら、階段を下りるような音がして男の子が猛スピードで走って来て、診察台に座った。医師が何も言わずに鼻にスプレーをした。男の子は診察台から下り、当然の様に吸入の機械の前に座り鼻に吸入していた。想像であるが、多分医師のご子息であろう。
患者は散々待たされたのだが、ご子息は悠々と最後に診てもらえるのだ。家族の特権であろうか。ちょっとズルい気がした。
後日今回の事を知り合いに話したら、あの病院が混んでいるのは、子供が泣かずに診察をするとシールを貰えるかららしい。
だから、混んでいるとの事だった。決して評判が良くて混んでいるわけではないのだ。
会計が混んでいるのは、事務所に金を掛けたくないので、古い機械で一人のスタッフにやらせているので、計算するのに手間取っているそうだ。
医師が横暴な感じで、友達は最初に診落とされた事も友達は「あいつヤブ医者っぽくない? 私も子供が診察台で大人しくしなくて怒られた事があって、良く見てくれなかったから頭に来て、怒鳴っちゃったことがあったよ」と言った。
紹介してくれた同僚に話したら、とても申し訳なさそうにしていた。
他にも耳鼻科は沢山あるのだから、自分で行った私の自己責任である。同僚のせいではない。
とりあえず、骨が取れたからよかった。泣かなかったけどシールは貰えなかったけどね…大人だから。
そういえば、ご子息もシールは貰っていなかったな…。きっと医者のご子息だからすでにシールは大量にもらっているので、飽きてしまったのかもしれない。どこまでもイラっとする親子である。
今度は、別の耳鼻科に行こう。ヤブ医者はもうこりごり。
しばらく、骨の太い魚は食べなようにしよう……。




