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ひとびと  作者: はちみつ
はちみつ日記
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29/100

ブサイクな寄生虫

突然現れた男の話。


 この男は、どう見てもイケ面ではない。

 どちらかと言うと、ブサイクの部類に入る。

 しかし、女性に貢がせる天才的な能力を持っていると自ら得意そうに語った。


 男は、貢いでくれそうな女性は瞬時に見分けられるのだと言う。

 ターゲットの女性を見つけたら、とっておきの話術を使い、体を張って惚れさせるのだそうだ。

 そして、現金は当然であるが、モバイル機器やゲーム機、時計などの欲しい品々を次から次へと女性に買って頂くと言う。

 ある程度貢いでもらい、女性に飽きたらご縁を切る。切るタイミングもキチンと見計らわないと、後で厄介なことになるので、絶妙なタイミングで行なうらしい。


 ちなみに、私はこの男から「はちみつさんは絶対に貢いでくれないタイプだ」と言われた。それはとても結構なことである。褒め言葉として受け取っておくことにした。

 この様な男に貢ぐことは、金をドブに捨てる様なものだ。私はそんなムダ金の使い方はしない。


 この男は、ターゲットの女性に寄生虫のようにタカリ、吸い上げるだけ吸い上げたら逃げて行くのだから、卑怯卑劣である。

 貢ぐ様に仕向ける事は、女性をだまして惚れさせ、目的は貢がせることなのだから犯罪ではないか。詐欺行為ではないだろうか。


 しかし、男曰く、だましているわけではないのだそうだ。女性が惚れて貢ぐのだから法に違反していないし、罪ではないと言う。

 法律に反していなければ、何をしてもよいのだろうか?


 私は特定の宗教を信仰していないが、神様と言う存在はいると思っている。

 この男の様な悪い事をしている人間には、制裁が下されるに違いない。


 思っていた通り、突然この男に制裁が下った。

 女性たちに貢がせたと思われる金額以上の損害を受け、男が溺愛していたペットも、あり得ない状況で虹の国へと旅立って行ったらしい。

 そして、この男も消息を絶った。


 法律に反しているかどうかより、もっと大切なことが理解できず、自ら破滅の道に追い込んでしまったのだろう。


 今頃、この男がどこで何をしているかわからぬが、顔だけでなく心がブサイクになっていることに気づいて更生していると良いが。

 これだけ悪事を行なった人間には、更生は無理だろうか…。

 もしかしたら、消息を絶つのは慣れているのかも知れない。

 各地を転々とし、その度詐欺行為の様なことを繰り返しているのだろうか…。

 そうであるなら、人として身も心も腐っているから、更生することは不可能だろう。


 あの男は、ただならぬオーラを放っている気がして嫌だった。

 二度と目の前に現れないで欲しい。

 そして、世の女性たちが誰一人として、このようなブサイク男に引っかかって、不幸な事になりません様に。


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