死ね!と言う販売員
友達の付き合いで買い物に行った。
古着の店だった。
古着をおしゃれに着こなしたスタッフが3人いて、忙しそうに服を検品したり、畳んだりしていた。
客の一人が商品を持って、レジの前に行った。そのすぐ後に数人並んで列ができた。
スタッフの一人がレジを打ち始める。もう一人がラッピングをする。
レジ打ちスタッフが、「左に並べって書いてあるのに、右に並ぶんだよね!!文字読めねーのかよ」と言った。
ラッピングしていたスタッフが「死ねって書けば左に並ぶんじゃない」と笑いながら言った。レジ打ちスタッフも笑った。
確かに、レジの脇に「左に並んでくださいね」と書かれたボードがあった。
死ねって…。この店の接客はこれが普通なのだろうか?
私と友達はそそくさとその店を出た。
妙なオーラが出ている感じがした。
数ヶ月後、ある雑誌にその店が掲載されていた。
スタッフの言葉は酷くても、服の品は良いらしい。
でも死ねって…。
明日、都会のその店の近くに行く用事が出来た。若者のがたくさん集まる○○通りのあるところに。
でも店にはいかない。そもそも私は古着は着ないから。
たとえ雑誌に載るほど品が良い店でもね。
死ねって言われるのはいやよね。




