表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後の一手  作者: SotoAldo
1/1

第一巻 — 「転移」 第1章

灰色の空の下、目を覚ました。


風さえ、どちらに吹くべきか迷っているようだった。




人々は叫び、つまずき、泣いていた。誰かが名前を呼ぶ声が聞こえる。


しかし――私は、自分の名前さえ思い出せなかった。




目の前に透明なウィンドウがちらつく。




> 「移行システムへようこそ。新しい身体を作成しました。」


「名前:リン。クラス:未定。ステータス:不安定。」






瞬きすると、ウィンドウは光に溶けた。




「やっと見つけたな、新人。」


隣から声がした。「宇宙の統計エラーへようこそ。」




振り向くと、そこにいたのは――


ソトだった。




ナイフで切ったような笑み。


疲れたようで、生きている瞳。


木にもたれ、指先でコインを弾いている。




「君は誰だ?」


「商人だ。」彼は言った。「情報の。今日に限って市場は大暴落――みんなパニックで、誰も払わない。」




彼は指を鳴らした。空中で青い線が火花を散らし、絡み合い――


銃が現れた。剣と魔法の世界に、現実の銃。




「運がいいな。」彼は一発撃ち、跳ぶ悪魔を真っ二つにした。「君の一時的な救いか、呪いか――質問を始める速さ次第だ。」




私は見慣れぬ武器を握り、周囲の世界が燃えるのを見つめた。


そして気づいた――これは夢ではない。


もう始まっているゲームだった。


すべての駒が盤上にある。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ