表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/50

高校生編・第10話 「卒業の日に」

春の匂いが漂う校庭に、満開の桜が咲き誇っていた。

 今日は、しゅんたちの卒業式の日だ。


 (ついに、この日が来たか……)


 ネクタイを締め直し、少し緊張した面持ちで体育館に入る。

 壇上から見る風景は、これまでの日々が一気に押し寄せてくるようだった。


 文化祭、ネット販売、リーダーとしての苦労、仲間との笑顔。

 それらが頭の中を駆け巡る。


 卒業証書を受け取り、席に戻る途中、青い選択肢が浮かんだ。


 【〇:ここで感謝の言葉を伝える】

 【×:黙って受け取る】


 (……ここで伝えなきゃ、きっと後悔する)


 しゅんは【〇】を選び、壇上のマイクの前に立った。


 「すみません。少しだけ、話させてください」


 会場がどよめく。


 しゅんは深呼吸して言葉を絞り出した。


 「この学校で、挑戦する勇気をもらいました。先生方、仲間たち、そして両親に……本当に感謝しています。ありがとうございました!」


 拍手が体育館いっぱいに響いた。


 ◇ ◇ ◇


 式が終わり、教室で最後のホームルーム。


 担任が一人ずつに言葉をかける中、しゅんの番になると、静かに言った。


 「お前は、どんな状況でも逃げなかったな。胸を張っていい。……これからも、自分の信じた道を行け」


 「はい!」


 ◇ ◇ ◇


 教室を出ると、起業研究会のメンバーが待っていた。


 高橋が笑顔で手を振る。


 「リーダー、お疲れ!」


 川島も涙ぐみながら言う。


 「一緒にいられて良かったよ」


 「俺も。……お前らがいてくれたから、頑張れた」


 みんなで肩を組み、写真を撮る。


 その後、部室で最後の時間を過ごした。


 机の上に置かれたノートを開く。


 「卒業の日に。ここで得たものは、俺の一生の宝物だ。」


 ページに金色の文字が浮かぶ。


 【人生の第一章を終え、新たな旅立ちへ】


 桜の花びらが舞う中、校門をくぐりながら心に誓った。


 (これからも、選択肢の先にある“正解”を、自分の手で掴む)


 しゅんは真っ直ぐ前を見て、歩き出した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ