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ほ~むらん☆倶楽部  作者: 姉村一男
シュアなバッティングの章
20/37

「全体を引き締める監督やキャプテンは?」

「全体を引き締める監督やキャプテンは?」

「いないわ」

「連係プレーやサインや作戦の打ち合わせは?」

「したことないわね」

「試合できます?」

「こないだ中学生とやって五〇点取られました。でも夢に近づいてればOK!」

 ぜ、絶句。

 こんなの野球じゃねえ!

「……円佳さん、確認なんですが、ティーバッティングしません?」

 ここでいうティーバッティングとは斜め前の至近距離からボールを仲間にトスしてもらって打つ練習のことだが、トスバッティングと呼ばれることもあり、そのときは別の練習がティーバッティングと呼ばれたりしていてややこしく、いいかげん名前を全国統一するべきだと筆者は強く主張する。

「ティーですか? 打球を止めるネットがありませんけど」

「大丈夫です。俺の予想ではたぶんいらない。多摩川の流れに向けて打ってください。最近の軟式ボールは生分解性で自然にやさしいという説を、やふーにゅーすで見たような気がします。知らんけど」

「いいの? 実際に打つ練習なんて初めてだわ! 先輩、張り切っちゃうなあ!」

 初めて、と来たもんだ。

 門川博実のように構えて円佳が意気込む。

「さあ来いっ!」

 至近距離なら薫も左手で投げられる。

 最も打ちやすい円佳の腰の高さにふわっとトスした。

「来た! ふんっ!」


 ブォン!!


 スカッ!!!


 ボールがうしろへ転がっていく。

 円佳は闘志を絶やさない。

「もう一球! さあ来い!」


 トス。

 ブォン!! スカッ!!!


 トス。

 ブォン!! スカッ!!!


 トス。

 ブォン!! スカッ!!!

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