アハトの一日
2話目の投稿となります。是非是非お読みください。
スコーン スコーン
森に軽快な音が響く。アハトが薪を割る音だ。
彼はリドルとアーシェの間に生まれた’’龍の子’’である。ちなみに親2人は未だに信じようとしないし龍のりの字もないごくごく普通の村人である。
母はいわゆる専業主婦、父は時々畑仕事、時々冒険者というよく分からない仕事をしている。
ここ、アサ村にはこれといった特産物はないが近隣の村との物々交換で大抵のものは揃ってしまう。
南側を鬱蒼とした森に囲まれ、東側にはハラ村、西側にはメノ村、北側にはホロ村があり、ずーっと北側には王都がある。
年に一度程王都から使者が来て税金を少し集めてまた去っていく。その程度の小さな村である。
「アハト〜。ご飯よー!」
母であるアーシェが呼びに来る。
「わかりました。あと数分で行きまーす。」
そう言って後5本ほど残った薪を’人差し指’で切断して大人でも持ち運びの大変そうな量の薪をひょいひょいと運んでいく。
「まぁ、今日もこんなに薪を運んできてくれたのね!毎日ありがとう。アハト。」
「これくらいはなんでもないよ、母さん。今日も森の方にいる予定だから何かあったら呼びに来てね。父さんは今日はダンジョン?」
「ん?今日は俺は日がな1日畑仕事だぞ?」
「ならどうもなさそうだね。」
そう言って黒パンとスープの食事を終えて早速森に向かう。
☆
この森は俺の仕事場かつ修練場でもある。
「ステータスオープン」
指で円を描きながらそう唱えると俺の前にステータスが表記される。
ステータスとは神から授かった贈り物で自分にはどんな魔法の適性があるのか、どれ程の筋力や知力なのかを知ることの出来る優れものである。基本的には
魔力、筋力、俊敏、知力の四項目と
火、風、水、土の4大属性に加え、
持つ人にはスキルの欄がある。スキルを持つ人はだいたい1個で1万分の1と言われるほど希少で、世界を救ったと言われる勇者が5積もっていたとされている。
だいたい10歳ほどの男子になると四項目は10~20程になる。ほとんどの人はひとつしか適性がなくFからSSSに分かれる。
中でEくらいである。アハトの父は冒険者である分少し高く水Cという属性持ちである。
因みにアハトのステータスはと言うと
魔力 error 火SSS スキル・龍化(半龍化)
筋力 900 水F ・黒炎
俊敏 500 風SSS ・暴風
知力 40 土F ・砲煌
12歳の少年とは思えないほどのいわゆる化け物であった。
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