第四章 第九話
場所は戻り、東京。小宴会を終えて、大人たちから別れた沙織、美桜、奈穂、萌恵、悠斗、洋介、美咲と、ここで合流した森田このみを入れて8人でカラオケボックスに入った。
「じゃあ最初は…」
皆が考えていると、先に曲を入れたのは、意外にも悠斗であった。流れたのは…。
「やっぱり、最初は君が代歌いましょう!」
初っ端から6人一緒に、日本国国歌『君が代』を歌うことになった。
君が~代~は~ 千代に~八千代に さざれ~石の~
巌とな~りて~ 苔の~む~す~ま~で~
思わぬ不意打ちに、沙織たちは驚いたものの、やはり日本民族を象徴する歌であり、歌い終わった時には各々の心にじんわりと来るものがあった。
その後は、各々が歌いたい曲を歌い続けた。沙織と美桜はアイドル曲を、洋介と美咲はアニソンを、奈穂と萌恵とこのみはJ-POPや洋楽などを幅広く歌った。悠斗も、基本的にはアニソンを歌っていたが、途中で軍歌を歌ったり、更には保守党の党歌を熱唱したりして、他の7人をある意味楽しませた。
カラオケボックスを出た後…。
「悠斗君、冷静な印象だったけど、今日は面白い一面を見れて良かった」
と、沙織。
「あ、ありがとうございます。楽しくて、ちょっとはっちゃけすぎちゃいました」
「あたしも楽しかった~!洋介とも久しぶりにデュエットできたし」
初対面の人だらけだったものの、美咲は『通常運転』であった。
「美咲さんと洋介さん、もうちょっといちゃいちゃしても良かったんじゃないんですか?(笑)」
「ちょっと美桜ちゃん、何言ってんだよ…(汗)」
美桜のイジリに、洋介が戸惑う。
「いやぁ、でも本当にお二人お似合いだよねぇ~」
と、萌恵もイジリに加勢する。すると美咲は、
「ありがと!私たち、洋介が防衛大学校卒業したら、結婚するつもりだし。その時は皆招待するから!だって私たち、これからもズッ友だもんね!」
と、やはりハイテンションで言った。
その後、皆で森田邸に戻り、そこで夕食をとった。その後談笑したのち、悠斗、洋介、美咲は帰宅した。
「お姉ちゃん。次はいつ来るの?」
美桜が沙織に話しかける。
「う~ん、分からないけど、多分また半年も経たないうちに来る」
「次は埼玉に来てよ!」
「埼玉か~」
「大宮公園とか、川越の蔵造り通りとか、観光地は意外とあるよ!少し時間に余裕があれば秩父・長瀞にも行きたいかな」
「確か川下りのところでしょ?行ってみたいな~」
「夏入るか入らないかくらいがちょうどいいと思うよ」
「じゃあ、ちょっと考えとくね」
翌日、沙織と奈穂は、南興へ帰国したのであった。




