表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

善と悪

作者: 大平 泰平

これは、間違っていると誰かが声をあげた。

その声に同調した者は多数いたが、

同じぐらいに批判した者もいた。


恵まれない子供たちのために多額のお金を募金をした者を

人格者だと人は誉め称えた。

だが、偽善者だと貶した人もいた。

そういう人は等しく何もしていない者で、

やらなかった自分を肯定しているのか。

もしくは何かをしてあげる力がない自分を

正当化するための言い訳なのかもしれない。


復讐を遂げた男をよくやったと称える世間を

おかしいと否定する者がいる。

人の命は皆平等でどんな理由があるにしろ、

個人で人の命を奪ってはいけないのだと。

なら最初に奪われた命や悲しみは

どこにぶつければいいのか。

残された命たちは復讐以外に何を目標に生きれば良かったのか。


この世には絶対の悪がないように絶対の善もない。

人々は自分の正義を主張し、

自分を正義にするために生きている。

だが、立場によって善も悪も変わってしまうのだ。

そして考え方によっても大きく立場は変わる。


この世に誰もが持つ共通の絶対的正義があるのなら

法律なんて存在しないだろう。

犯罪なんて起こりはしないだろう。

誰だって正しく生きたいに決まっているのだから。


自身の善を疑い、悪だと見なしたものを思い直した瞬間、

人生が生きにくくなるのは想像がつく。

それでも人々はもがきながら生きていくべきなのだ。


世間の正解は多数決、すなわち多くの共通の答え。

周囲を巻き込む善と悪の判断は1人ではきっとできはしない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ