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蛇の真祖の重要性

 こうして依頼を受理した俺はしばらく副担任として働く事となった。

 教師には寮があり部屋を貸し出される。家賃0で食事に関しては各自でと言う感じだ。

 生徒達用の食堂はあるのだが、この世界だと大人は好きに食事を取るのが一般的らしい。

 一応教師たち共有のキッチンの様な所はあるが最低限の設備だけっと言う感じだ。改良する前の我が家を思い出す。


 それから月給は銀貨10枚。一般的な職種より少し給料がいいぐらいだ。この国の平均月収は銀貨4~5枚ほどと聞くのでかなり良いだろう。

 そう考えると白亜金貨とかもらっていた俺は本当に金持ちだったんだな。

 いっその事ここで常識を学んで行こう。


 寮の部屋を整理してこれから使う教材の確認などを行った後、俺はベッドに寝転んだ。

 正直ってこの寮は六畳間ぐらいしかない。最初からあるのはベッドと机とイスぐらいなものだ。あと教材をしまっておく本棚。

 本当にここは寝るための部屋っと言う感じがする。

 寝ころんだ俺はスマホを取り出して電話をかけた。もちろんかける相手はマコトだ。


『はいはいどうかした?』

「子供達を助ける方法を教えろ」

『え?ごめん突然すぎてよく分かんない』


 マコトにさらっと今回の事情を言う。

 未成熟な子供が召喚された場合どうやったら生かす事ができるかと。

 それを聞いたマコトは深いため息をつく。


『あ~その問題ね。それは僕の方でも頭を悩ませてる問題なんだよ~。真祖開放の片手間でいいからぶっ壊してくれない?』

「ぶっ壊せも何もどうやったらぶっ壊せるんだよ?儀式用の道具でも壊せばいいのか?」

『基本的にただの知識だから特別な道具は必要ないね。正直な事を言えばキリエス教徒を滅ぼしてくれるのが1番楽かな?』

「宗教1つ潰せってまた無理難題を。それ絶対真祖開放より難易度高いから」


 日本人だから余計に分かる。

 それってつまり宗教の弾圧って奴だろ?隠れキリシタン的な感じで根絶やしにするのは無理だと分かっている。

 それに対してマコトは続ける。


『だってさ~キリエスで祀っているキリエスって言う僕の子孫がね、おざなりな召喚術を広めてるからさ~潰してくれるのが1番楽なんだよね~』

「………………は?ちょっと待て、お前んとこのガキが引き起こしてる問題なのかよ!!」

『そうだよ。自称正義の神(笑)だからね~本当はただの光の神の癖に、あのツルッパゲ。この世界を救うには異世界の力が必要だ~とか好き勝手にほざいてガンガン召喚よび出してるんだから。ま~それに関して既に断罪したんだけどね』


 うっわ~、神様絡んでた~

 しかも自称正義の味方がかよ!


『あ、自称は合ってるけど正義の味方じゃないよ、正義そのものだって言ってる。善悪の概念を持って生まれた訳じゃない神が何言ってるんだか』

「……傲慢過ぎるだろその神。断罪って事は死んだのか?」

『人間が理解できている死んだ、と言う定義では殺せない。殺してもその概念は残るから意味がないって言った方が正しいかも。結局断罪してから数千年で復活したしね』

「……守るのはこの世界の人間だけってか?」

『そうそう。あいつほど傲慢な神はないないね。僕だって一応君達を転生、転移させるときは向こうの神様に断りを入れたから大丈夫なんだけどね。あいつはそいうの全部無視して召喚術を人間に教えたから。そのせいで神である僕達は手出しできなくてね……』

「何でだよ?チート使えや」

『だって神の事は神が始末するってルールになってるけど、人間が行う事にはノータッチって事にしてるんだもん!しかもその方を確立させたの僕だし!言い出しっぺがルール破る訳にはいかないっしょ!!』


 そりゃそうだ。で?


「召喚を潰す事はやぶさかではないが、子供達はどうやったら生き残る事が出来る」

『あ~う~ん。そうだな………………気に入らないって言わない?』

「内容による」

『それじゃ一応言うけど……1番安全に行うとしたら精霊に手伝ってもらう事だね。彼らは平等だから』

「精霊?そんなの居たのか?」

『いるよ~ついでに天使も前に言ったよね?あと悪魔もいる。天使か悪魔でも出来なくはないけど……おすすめはしないかな?』

「理由は」

『テンプレテンプレ。精霊に子供達を憑依させればいい。ほら、タツキを転移させるときに補助AIみたいなの要らないか~って聞いたじゃん。あんな感じで彼らに精霊を憑依させて魔力を安定させれば大丈夫』

「天使と悪魔がダメな理由は」

『天使の方は基本的に神の言う事しか聞かない。神に頼まれてなら出来なくはないけど……手伝ってくれる子はいないだろうな~それに自我なんてないし。悪魔の方は普通に止めておいた方がいい。あいつらほど狡猾な連中はいないから。隙あればその肉体を奪おうとする連中を憑依させたくないでしょ?』

「それは……確かに」


 悪魔を憑依させた場合とんでもない業を背負わせる事になりそうだ。

 生きながらえるために悪魔の力を借りる。今は問題なくても後々問題になるかも知れない。


『だから無難に精霊辺りがちょうどいいかなって。彼らは平等だし、肉体に強い思い入れがある訳でもない。世界を乱す様な事もないだろうし問題ないと思う』

「俺は思いっきり世界を乱してるけどな」

『その辺はノープロブレム!僕が彼のトップに直接言っておくよ。だって君は精霊をどうこうしたいって感情はないんだろ?』

「アセナ達に危害を加えないのなら構わない」

『それじゃ大丈夫だね。となると問題は……彼女の救出か』


 救出?それって真祖の誰かの事だろうか?


「彼女って?」

『蛇の真祖。彼女の協力が必要不可欠って事。召喚術は多くの魔力を使うだけではなく、繊細な制御も必要なんだよ。魔力量は大丈夫だろうけど制御の方に不安がね……』


 それは……確かに自信がない。

 基本的に物理攻撃だけだし、と言うか魔法攻撃って1度もした事ないんじゃ?

 確かに魔力を使った攻撃はあるけれど、それは魔改造した攻撃用器官を使うための燃料感覚で使ってるだけだし、ファンタジー物らしく魔法を叫びながら使った事がない!!

 俺想像以上に脳筋攻略をしていたのでは!?


『召喚術も僕の影響で禁呪扱い。スマホで魔方陣だけは直ぐに用意出来てもうまく制御できなければ意味がない。だから蛇の真祖を先に助けてからの方がいいだろうね』

「チックショー。先の子供達を助けてからって思ってたのに、いきなり出ばなくじかれた」

『そう言う事だから頑張ってね♪』


 そう言って通話を切った。

 あ~これどうするべきかな~。思っていたよりも面倒な事になる気配しかしない。

 蛇の真祖を解放するのは最初っから決めていたので問題ない。だが召喚術の方に関してはどうするべきかな……

 なくなってくれた方が元の世界のためなのは分かるが、片手間で出来るものなのか?

 しかも相手は多分世界最大の宗教団体。元の世界で例えるならキリスト教に喧嘩売る行為……


 うん。普通に考えて死ぬな。

 しかもこの世界がどんなもんなのか知らないけど、宗教はかなり根付いている感じがする。

 そんな教会に単身乗り込んで喧嘩しろとか無茶としか言いようがない。


 だが考えようによっては潰しておかないといけないかも知れない。

 召喚を行っているのが教会の他にあるのかどうか分からないが、真祖が表沙汰になった場合勇者を1人でも多く求める可能性だってある。

 教会で本命とも言える勇者の召喚に成功しているが、さらに召喚しないとは限らない。


 ……となると召喚術を潰すのも同時に行う方がいいのかも知れない。と言う訳で召喚術を行っている国を早速検索する。

 検索結果は……人間の国だけだった。ドワーフ、エルフ、人魚、獣人の国では行っていない。

 人間の国でも西のキリエス教国の周辺ばかりだがやはり教会が率先しているのはよく分かる。


 ああ、気に入らない。

 ああ、ぶっ潰してやりたい。

 ああ、なんて努力のない教会なんだろう。


 子供達の様な被害者を出さないためにも召喚術を潰す事も頭の中に入れる様にする。

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