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保護完了

すみません。

かなり短いです。

 それぞれ荷物を持って現れた子供達と教師2人が学校に戻ってきた。こうしてみると本当に突然で申し訳なく思う。

 たった1度の関係だけで彼らに被害が及ぶなど、もしかしたらぐらいの事しか考えていなかった。

 巻き込んでしまったのなら俺はどんな手を使ってでも守らなければならないだろう。それが巻き込んだ側の責任だと思う。


「所で聞くが……本当に荷物はそれだけですか?俺のスキルならいくらでも運べますよ?」

「子供達は寮暮らしなのでこのような物です。私とアラドメレクは収納魔法である程度は自分で運べますから」

「このぐらい誰にだって出来る事だしね」

「……悪魔基準で言わないで下さい」


 そっとヒノ先生はアラドメレクに言った。

 何でも空間に関する魔法は相当実力がないとできない事らしいのだ。なので冒険者の中でも収納魔法なんて言われているこの空間魔法ですら維持は厳しいものらしい。

 確か熟練の魔法使い冒険者で水10リットル分入れば上級者だとか。

 おそらく悪魔であるアラドメレクの場合大した事ないと思うが。


「それで子供達は本当にこれだけ?なんか小旅行に付いて来る子供みたいな感じですが……」

「まだこの年だと冒険者として行動できていないですから、どうしても自分の物は衣類ばかりになってしまうんですよ。それでも最近はアラドメレクがぬいぐるみとか与える様になったんですけど」


 なるほど。お小遣い制ではないのか。

 欲しい物があれば冒険者登録して依頼をこなせと。この年の子供達には厳しくないか?

 そしてトキが大事そうに抱えているのはアラドメレクからもらったテディーベアか。両手で抱えている姿は女の子らしくて可愛らしい。


「ところでタツキ先生。僕達はどうやって外国まで行くんですか?またドラゴンですか?」

「カエル、今回は安全第一で行くから俺のスキルでお前達を収納みたいな事をしてから運ぶ。それからこれ着ておけ。これから行く場所はかなり寒いから」


 そう言ってから全員にホワイトフォレストで作った防寒着を渡した。

 どれも俺が仕留めた魔物の毛皮で作られており、向こうでも最高級の毛皮だったりする。

 しれっと渡した事にヒノ先生は毛皮だけで何の魔物か分かったのか少し驚いている。

 ちなみにアラドメレクはシロクマの毛皮をお気に召した様だ。満足気に羽織った。


「え~。まだ暑いから着たくねぇよ先生」

「文句言うんじゃねぇよヒカル。どうせ向こうに着いたら寒いってすぐ言い出すぞ。それにそれ着てないとあの土地じゃ人間は生きてけないから」

「どんだけ寒い所に居くんだよ!?」


 驚きながらも渋々ヒカルも服を着た。

 トキはどこかワクワクしながら防寒着を着ながら聞いて来る。


「寒いってどれぐらい寒いの?」

「そりゃもうとんでもなく寒い北の大陸だ。ペンギンとかシロクマとか、アザラシとかが居る寒い場所だからな」

「ペンギン!見たい!」

「運が良ければな。そんじゃ校長先生に挨拶してから行きますか」


 校門前で待っている校長先生と騎士団長達にきちんと挨拶をしてから行く事にした。

 そこには校長先生だけではなく、他の先生方も一緒に居て全員で見送るようだ。

 中には子供達と仲の良かった他の生徒達も居て別れを惜しんでいる。

 ヒノ先生は自分が抜ける事への謝罪、アラドメレクは意外にも仲の良い他の先生が居たのか女性同士で別れの言葉を言い合っている。

 あ~あ。できればもっと平穏な感じが良かったのにな。


「それではタツキ先生。彼らをよろしくお願いします」

「はい。それからお手数をかけて申し訳ありませんでした」

「いえいえ、あの者達があのまま襲ってきた場合我々では対処しきれなかった事でしょう。来ていただきありがとうございました」

「元々は俺の失態です。俺がへまをしなければこのような事には……」

「実はここだけの話、アヴァロン組合でも教会の妙な噂が事実ではないかと疑っていたのですよ。それがこのアヴァロン本部があるここで教会が問題を起こした以上、何らかの処置が行わるでしょう。我々は生徒達の味方です」

「…………ありがとうございます。改めて誓います。彼らを傷1つない状態でここに帰らせると」


 そう言うと校長先生は満足げに頷いた。

 話している間にヒノ先生達も子供達も別れが済んだのか俺の事を見ている。


「よ~し、そんじゃ行くか」

「ところで先生。どうやって行くんですか?」

「転移魔法で行く。魔法が得意な奴が居るからそいつに頼んで1回きりだけど、ホワイトフォレストに行ける様にしてもらっておいたから」


 カエルの質問にそう答えたが、本当はろくに使っていないスマホの辞書アプリの力だ。

 辞書アプリ内にある転移用魔方陣を展開し、それで一気に帰ろうと思っていたのだ。

 そう言うとカエルは驚きながら言う。


「転移魔法って大魔法じゃありませんでしたけ?それに行きたい所に行くのにはものすごい計算が要るって」

「大丈夫だって。それはマーキングしてない場合の話だろ?行先は既にマーキングしてあるからそう小難しい話じゃない。ただマーキングした所の上に移動するだけだ」

「そう言う裏技があるんですね。それだとポータルみたいな感じで転移できるんだ……」


 ポータルって意外と知られている技術なのか?俺セフィロでしか使った事ないからよく分からん。

 今後どのようにポータルが使われているのか調べるのは後にして……俺は転移魔方陣を展開した。

 それはちょうど6人が入れる大きさで、まばゆく光っている。


「そんじゃ転移するぞ~。ちゃんと防寒着は着たな」


 ヒカルとかに目を配ると慌ててちゃんと前を閉じた。

 他4人はちゃんと着ているので問題なし。ただしまだこの国では暑いのでちょっと汗をかいているのですぐにでも転移しよう。

 微妙な調整を終えた後俺は改めて校長先生達に向かって言った。


「それでは生徒3人、教員2名お借りします」

「無事に帰って来て下さい。お待ちしています」


 そう言った後俺達は転移したのだった。

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