Story7 やり返します。2
すいません。体調を崩してしまって遅くなりました。
「仕方ない。娘と息子の為だ。俺の……『神の力』を使うか」
「か、『神の力』?」
「ああ、『神の力』だ。だけど使うには『神界』に行かないと使えない。ってことで行くぞ」
『神界』ってあの白い所だよな……。
という事は、また吐きそうになるんだよな……。
「やだ」
「何故に!?」
「だって物凄い嘔吐感が襲ってくるんだよ? リバースしちゃうよ? 良いの?」
「……我慢してくれ。行くぞ」
おっさんがそう言うと同時に、足元に魔方陣らしきものが出てくる。
そして一気に光ると、俺達はその光に飲み込まれた。
「いぃいいいいいいいいやぁぁああああああああああああ!!!」
「でだな。俺が使う『神の力』について説明するぞ」
「はい。お願いします」
今、普通に返事できてね? とか思った奴いるだろ?
ふっ……。もうすでにリバースしちゃったんだよ。
ここに来てから、直ぐにしましたよ。はい。
だからもう、出る物も出ないんだよ。下からでる物も出ちゃったんじゃないの、これ?
……いやそれは無いけど。多分……。
「その前にまず、何で『神界』じゃなきゃいけないの?」
「『神の力』は『人間界』では使えない……いや、使っちゃいけないんだ。神々の掟みたいなもんだからな」
ああ、成る程ね。だから俺の心を読めなかったのか。
「その通り」
「で? 神の力はどう言うの?」
「もうすでにお前にはついているが、『神の加護』が人間に使える主な力だな。まぁ俺の加護はもうすでに、お前とミッシェルにはつけてるんだけどな。だけどこれから使う『神の力』は加護とは違うものだ」
へー、もう加護はついてんのか。アウロラの時もそうだけどあんまり実感無いな。
本当についてんのか、と思うほど体に変わりが無い。
おっさんの加護か……。何かあんま強くなさそう。
しかも、これから使う『神の力』もあんまり良さそうに思えない。
「おい。俺が心を読める事、忘れてないか? ……まぁ良い。加護ってのは『ステータス』が見えるようにならなきゃ、あんまり意味が無いからな」
「成る程。……あれ? また嘔吐感が……おかしいな全部出したと思ったのに」
「俺にかけるなよ?」
しばらくお待ちください。
「じゃあ、『神の力』を使うぞ」
「具体的な説明は?」
あ、死にかけるかと思いました。はい。
この『神界』トラウマになりそうですね。……いやもうトラウマです。
「十歳にならなきゃ見えない『ステータス』を見えるようにする」
……お? 結構凄くね?
そしたら、あの苛めっ子達と同等になるじゃん。
もしかしたらそれ以上になるんじゃ?
「本当にそんな事できるのか?」
「俺は神様だぞ? 朝飯前だ」
「じゃあ……お願いします」
「おう」
そう言うとおっさんは、俺に右手を翳し一言唱える。
「バ○ス!!」
……あれ? 俺、滅びちゃうの?
というか良いの? これ使って。