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Story35 グラディエーター

すいません。ネットが切れて投稿できませんでした。

 「グァァァアアアァァ!? グルジィ! 熱い、あづいィィィ!!」


 肉体はまだ、肥大化していく中意識はあるのかガルドは苦しそうに叫ぶ。

 まるで、緑色のハ○クの赤紫バージョンって感じだな。

 それより『完全鑑定』を使わなくても分るほどに、ガルドの『ステータス』が大幅に上昇してる。

 そろそろ俺と同じ位になるんじゃないか? それなのに、まだ上がっていくのか……ッ!

 ……ついに越えたな、俺の『ステータス』なのにまだステータスの上昇が止まる気配はないな……世界滅亡するんじゃないか?


 「てか、そんな冗談言ってる暇じゃねぇ! 隙だらけの今の内に殺らねぇとヤバイな!」


 頭を左右に振り、未だ強くなり続けているガルドに『黒蝶』を右手に構えなおし突進する。

 殺す事を覚悟し、本気の一太刀を浴びせる。

 全身のばねと『ステータス』をフルに使った突進によって、凄まじい衝撃が起こり狭く脆い洞窟が崩壊する。

 姉さん達は外に避難しているし、俺もこの位なら耐えられる。

 やがて洞窟が完全に崩壊しきると、あたりにもうもうと砂煙がたちこめる。

 

 「ぐあぁ!?」


 突如、砂煙の中から『黒蝶』を右手に持ったまま、ジンは凄まじい勢いで周りの木々を巻き込みながら吹き飛ぶ。

 ジンがやっとの事で止まると、砂煙が何者かの手によって吹き飛ばされる。

 砂煙の中から現れたのは、とても醜くなり人間とは間違っても認識できないようなガルドが現れた。


 「クカカカ! サッキまでハ、ひどくクルシカッタがイマハとテモ、ココちがイイ!! サいッコうだアアァァァ!!」


 両手を天に掲げ叫ぶ化物ガルド

 その化物を遠目から見る人影があった。





 「あ、あははははは! 最高だ、姿は醜く変わってしまったが強くなっている! ……だが、そう長くは理性が持たないだろう。まだまだ改良が必要だね。もう少しであいつを……ッ!!」


 とても深く暗い憎しみの篭った言葉を言い、その人影は掻き消える様に姿を消した。


 

  

 

 「かはッ! んだよ、あの力は俺の攻撃がまったく効いてねぇな……。それに『光聖龍』よりは確実に強い」

 

 半ばで無残に折れている木々の中から、膝に手を置きゆっくりと立ち上がる。

 あいつの攻撃を『黒蝶』で防がなかったら、致命的なダメージを受けてたな……。

 少し震える右手に、力なく握られている愛刀の『黒蝶』を見る。

 『黒蝶』には傷一つ付いておらず、むしろまだまだと言わんばかりにその漆黒の刀身が輝いていた。


 「刀が強くても、その持ち主が弱くちゃな……『完全鑑定』!」


 固有ユニークスキルの『完全鑑定』を使う。目標はガルドだ。

 



 LV 49  【グラディエーター】

 HP ???/???

 MP ???/???

 攻撃 3254/15946

 防御 1635/12645

 俊敏 2546/29543


 スキル  消去

 固有ユニークスキル  消去


 魔法  消去

 固有魔法ユニークマジック  消去


 固有  なし





 HPとMPが???ってどういう事だよ!! 不死身ってことか!? なら、倒せねえじゃねぇかよ!!

 『光聖龍』と同じ感じか? いや、逆鱗があるとは思えないしな。 

 それに『ステータス』が規定値を越えているし、レベルの横の【グラディエーター】ってものも気になるな……。

 一応【グラディエーター】を『世界図書館ワールドライブラリー』で調べてみるか……結果は無しか。

 固有ユニークスキルにある『倍化』はステータスを倍に出来るが、恐らくそれでは倒せないしリスクが高すぎる。

 ……こりゃ、新しく固有ユニークスキルを作るしか無いな。

 確実に殺せて、リスクが低いもの……。

 うん、こんな感じかな。出来ればこういうスキルは創りたくは無かったんだけど。仕方ないよな、この後『峰山龍』とも戦わないといけないし。

 えっと……これか。


 絶死アブソリュティーデス……対象を確実に殺すスキル。リスクも低いが、代償としてMPを百万必要とする。一日一回まで。


 上場の出来だが、MPが百万か……。

 借りに『最強』でHP一以下になって、ステータスが五倍になってもMPは約二十万。そこから『倍化』を使って二倍にしたとしても、四十万。……全然足りないなぁ。

 MPを増やすスキルを創るか? いや、それはだめだ。『固有ユニークスキル創造クリエイション』は一日に三回までだ、もし予想が外れて今日『峰山龍』が復活したら倒せるか分らない。

 ……あれ、つんだ?


 「ウオォォオォォォ!!」


 その時、木々が揺れ空気が振動するほどの叫び声が響く。

 ガルドが空に向かって咆えているのを視界に捉えつつ、あまりの音に耳を塞ぐ。

 すると、俺の右肩をちょんちょんとつつかれる。

 

 「つ……ッ!」


 ガルドが後ろに回りこんだのかと思い咄嗟に飛びのく。

 しかし、俺が立っていた所にいたのは化物とかしたガルドではなく、狐耳を片手で一生懸命抑えているルナの姿だった。


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