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Story25 ランクアップです。

 あの後ギルドマスターに連れられ、ギルドの奥にある部屋に入った。

 中は書斎と言うより、客間の様なつくりだった。

 中央にソファの様なものが向き合って置いてあり、その間に木で作られた机が置いてある。

 

 「ふぅ。……良し、自己紹介といこうか?」


 ギルドマスターが奥に座り、俺と姉さんが手前の椅子に座るなりギルドマスターはそう言った。

 因みにルナールはギルドマスターの横に立っている。


 「んーとねぇ? 私お腹がすいているんですけどぉ、ご飯まだぁ?」

 「い、今作っているからもう少し待っててくれ」

 「ってことだ、姉さん。じゃあ俺から、俺はジンと言います」

 「私は、ミッシェルだよぉ」


 俺と姉さんでギルドマスターにそう答えた。

 それを聞くとギルドマスターは何かうんうんと頷くと、自分の自己紹介をした。


 「私はイレイラだ。敬語も無しで良いぞ」

 「私はさっきも言ったがルナールだ。よろしく」


 ギルドマスター……イレイラが自己紹介すると、顔を真剣なものに変える。

 

 「担当直入に言おう。ジンのランクを昇格する」

 「……えっと、それだけ? それだけなら、何もここに来なくとも良いんじゃ?」

 「いや話はこれだけではないんだ。まずランクを『E』から『S』に昇格させる」


 い、EからSに!?

 結構上がったな。というか何でそんなに上げる必要があるんだ?

 俺が疑問に思っていると、顔に出ていたのかイレイラが答える。


 「まず、ガルドを余裕で床に倒した強さ。それと心の強さだな」

 「心の強さなんて、何で分かるんだ?」

 「私がジンに近づいた時お前の事を見ていただろう? その時だ。私は色々な冒険者を見てきたからな、大体分かる」


 ほえー、すげー。

 流石、ギルドマスターをやっているだけあるな。

 観察眼は並じゃないと。


 「それに、冒険者達の前でやってしまったからな。ランクを上げておかないと文句を言われる可能性がある。少なくともガルドより上のランクにな」

 「成程、分かった。……じゃあ話はこれで終わりだな? じゃあ、ご飯食べに行くんで」

 「ちょっと待て! 話は他にもあるといっただろう!? それに飯はこちらで出すと言っただろう」


 そうは言われてもなぁ。 

 さっきから、姉さんの腹の音がうるさいんですけど。

 俺の事ちらちら見てくるし。……いや睨んでるのか、早くしろと。


 「それで? 他の話は?」


 イレイラは暫く目を瞑り、決心した様に目を見開く。

 そして真剣な表情で言った。


 「私と結婚を前提にお付き合いし―――」

 「さて、姉さん何処のお店に行こうか?」


 俺は席を立って、姉さんに聞く。

 でもそれをイレイラが慌てた様に止める。


 「まって、まって冗談だから! ……いや、あながち冗談ではないけど……」


 何だ冗談か。最後に何か言ったようだけど、聞こえなかったし。 

 俺は仕方なくまた腰を下ろした。


 「……良いか? これから言う事は本当の話だ。それに依頼の様な物でもある」


 依頼か初めての依頼になるけど、初めてのものがギルドマスター直々になるとは。


 「このルナールを……ジンの奴隷にしてやってくれないか?」

 「「……は?」」

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