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Story11 勝負です。1

連続で投稿します。

『グォオオオオオオオ!!!』


 上空の白い龍が咆哮をした。

 それだけで、地響きがし、鳥達は鳴き止み、風が止まった。

 圧倒的な強者だという事が分かる。


 「もしかしなくても、『光聖龍』ってあいつの事だよな……。倒せるかな」


 白い龍……『光聖龍』は段々と降下していき、村の中心に降りた。

 

 「や、ヤバイ村が……!」

 

 俺の事を黒髪とか呼んできた村だが、それでも故郷ふるさと

 大きな被害が出る前に何とかしなきゃ。




 村の中心についた俺は『光聖龍』と対峙した。

 『光聖龍』は名前に『龍』とついているが、どちらかというと『竜』のほうだ。

 四本の太い足はしっかりと地面についていて、鱗は太陽に反射し白く輝いている。

 額から生えている角は、何もかもを貫く様な鋭さで、周りに電気を帯びている。

 背中から生えている翼は、鳥の羽の様になっており。翼を動かすたびにその羽が舞い、神々しさを出している。

 体長は、頭から尻尾までで百メートルはある。


 「は、はは……倒せる気がしねぇ」

 

 俺がそう独り言をつぶやくと、『光聖龍』がまたも咆哮をあげる。


 『グォォオオオオオオ!!!』


 やる気満々じゃねぇか。体がビリビリとする。

 まだ俺は準備できてないんですけど……主に心の準備が。

 幸い、村の人達は周りにはいない。

 全員が避難をしたのだろう。そのお蔭で思う存分戦える。

 

 「しゃーねー。……お前の逆鱗、頂くぜッ!」

 

 その台詞とともに俺は、虚空・・から自分の得物えものを取り出す。

 この虚空から取り出すのは、俺のスキル『固有ユニークスキル創造クリエイション』で創った固有スキルだ。

 ああ、これが俺の今の『ステータス』だ。



 LV 13

 HP 292/292

 MP 227/227

 攻撃 130/130

 防御 142/142

 俊敏 357/357


 

 スキル  『剣術LV6』 『弓術LV8』 『槍術LV4』 『妄想力(極)』

 固有ユニークスキル 『固有ユニークスキル創造クリエイション』 『最強』 『武器創造ウェポンクリエイション』 『魔法創造マジッククリエイション』 『無限倉庫アンフィニハウス』 『取得ステータスアップ』 『レベルアップ補正』


 魔法 『火魔法(極)』 『水魔法(極)』 『風魔法(極)』 『土魔法(極)』 『光魔法(極)』 『闇魔法(極)』 

 固有魔法ユニークマジック  『究極魔法』


 固有 『あけぼのの女神の加護』 『医術の神の加護』

 



 ってな感じだ。若干中二臭いけど、そこはご愛嬌。

 固有スキルは他にも創ろうと思ったけど、あんまり思い浮かばなかった。

 それに一週間だったから、使いこなすのに時間が無かった。

 それぞれの能力は、戦いながら説明……できるかな?

 虚空から俺の得物を取り出したのは、『無限倉庫アンフィニハウス』だ。

 これは、そのまんま。無限に物を入れることができて、中の時間は止まっているから食べ物を入れれば腐る事は無い。物を取る時は取りたい物を想像すれば、手元に出てくる。

 そして俺の得物を創った『武器創造ウェポンクリエイション』これは俺が一番最初に創った固有スキルだ。

 地球にいた頃は、部屋の本棚に武器についての本で埋まっていたくらい武器が好きだった。

 だから真っ先にこのスキルを創って、使いこなせるようにした。

 因みに俺の得物は『野太刀のだち』と言う武器で、別名『大太刀』とも言う。

 野太刀の大体の長さは、九十~三百cmで俺のは、二百九十くらいのものだ。武器の中では一番これが好きで、試行錯誤を繰り返し納得できたものがこの『黒蝶』だ。

 特徴は、つかつば、刀身、全てが真っ黒で。つかには赤い螺旋模様がついている。

そして恐ろしく軽い。

 『黒蝶』の能力は、持ち主のステータスに最大補正。持ち主以外使えない。切れ味が落ちない、等々だ。

 持ち主以外使えないは親父が試しに持とうとした所、あまりにも重すぎて持てなかったそうだ。『神の力』を使ってもだ。

 『黒蝶』について熱く語りすぎたな。

 他のはまた今度にして、そろそろるか



 「おらぁ! いくぜぇ!!」

 

 そう言って地面を蹴る。

 瞬時に視界は変わり、『光聖龍』の右前足が目の前に来る。

 『ステータス』で元々俊敏が高かったけど、全ての『ステータス』の成長が凄かった。

 今、LV13が俺のLVだけど、LV13での平均ステータスは、

 HPが210。MPが100。攻撃が50。防御が60。俊敏が110、だそうだ。

 俺の『ステータス』は平均をHP以外、大幅に上回っている。

 何故なら俺の固有スキル、『取得ステータスアップ』のお蔭だ。

 これはレベルアップ時に平均取得ステータス三倍と言うものだ。 

 レベルアップ時平均的に、HPとMPは5プラス、攻撃と防御は3プラス、俊敏が4アップだそうだ。

 それの三倍の取得だから、俺のステータスは高いのだ。

 そして『レベルアップ補正』はレベルアップに必要な経験値を半分にするという物だ。

 まぁ、説明はこのくらいにして。

 黒蝶で『光聖龍』の右前足を切る。


 ガッキィィン!


 ……がしかし、『光聖龍』の鱗に弾かれる。

 すぐさまバックステップで後退し、距離をとる。


 「硬すぎんだろう……」


 黒蝶ならはがねくらい簡単に切れる。がしかし『光聖龍』の薄い鱗は、黒蝶でも切れない程の硬さを誇っていた。

  

 「切れないのに、どうやって倒せと?」


 若干のムリゲーだと感じながら、黒蝶を構えなおす。

 すると、今度は此方の番だと言っているように目を光らせ俺を睨む。

 『光聖龍』が口を開け、口内に白色に光る球体が形成される。

 恐らく魔力の塊だろう。あんなのを放出したら、ここら一体が吹き飛ぶだろう。


 「……っ! それはやばい!!」


 『光聖龍』に向かって勢い良く走り出し、目前まで迫った所で跳躍する。

 俺の体が『光聖龍』の目線まで来た所で、黒蝶の刀身に『火魔法(極)』を纏わらせる。

 

 「鱗が硬くても、目は柔らかいだろッ!!」


 『光聖龍』の目を黒蝶で焼き切る。


 『グァァアアォォォオオオオオオ!!!!!』


 『光聖龍』の悲鳴にも似た咆哮をする。

 その隙を見逃さず、上顎を思いっきり蹴る。

 その衝撃で『光聖龍』の口が閉じられる。

 すると口内の魔力の塊が自分の体内に入ったのか、腹部から爆発音が聞こえる。

 

 「体内は流石に硬くないよなぁ!!」

 『グウゥオオオオ……』

 

 『光聖龍』は恐らく、ダメージを食らっているだろう。

 だがそう油断した時、『光聖龍』が恨みがましく俺を睨みつけ、今度は角に魔力を集め始める。

 さっきの口内の魔力の塊なんて、比べ物ににならない程のだ。

 

 「は、はは……洒落しゃれになんねぇよ」


 角に集める魔力が限界に至ったのだろう、先端に球体として抽出されていく。

 そして小さな球体ができる。小さいから逆に、膨大な魔力が圧縮されている。  

  

 『グォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!!』


 『光聖龍』が角の先端にある魔力が、俺に向かって射出・・される。

 そして俺にあたる寸前で、世界が、全てが、白く発光した。

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