虚空(4話)
就職した後もこの力は使えた。力が使えればいいと思っていたので、有効範囲が浜達だけじゃなくて良かったと思う。実際、俺は見下してる奴らを見返すと書いた。この力が誰にでも通用するのは俺と出会った全員が俺の事を見下すからそうなるんだろう。自業自得だ。その後もこの力を使い続けて俺の職場では全員俺の事を怖がるようになった。何故だろうかもうそれでは満たされなくなっていった。何かが足りない。支配だろうか。そう思い職場の人の支配を試みた。が、出来ないのだ。何故出来ない?誰にどういっても聞かない。出来ない。どうしても駄目。困りながら断られる。そうだ、契約が違う。俺は見返す事しか書いていない。過去の自分を恨んだ。怖がられるのに飽きてからは、ただただ同じ人生。ルーティン。もはや、見下されてた時と変わらないのである。同じ事が繰り返す事が長時間続く。それが一番苦痛なのである。その苦痛の中で俺は通常の思考に戻る。
(俺は何をやっていたんだ?)
俺は見返すことが楽しかったころは狂っていたことにやっと気がついたのである。これから続く地獄。怖がられたく無いのに、契約のせいで俺は逆らってはならない存在に勝手になってしまったのである。嫌悪の対象と、恐怖の対象。このどちらも苦痛であることに俺は気づかなかったのである。非常に愚かかつ哀れ。俺は精神に異常をきたし精神科につれて込まれた。やはり通常の人生の歩み方は歩けない。俺は退職し、家で引きこもった。周囲の人間には勝手に人類の汚物と見下され、その瞬間に俺は恐怖の対象となる。終わりだ。抜け出せない。足を洗おうとしても洗えない。そんな人生を歩いていた。後悔。後悔。後悔。後悔。後悔。後悔。後悔。後悔。後悔。結局おれはこうなる運命だったっていうことか。後悔に包まれていると、白い光が部屋中を覆った。
目が覚めると俺の家。午前6時半。
「はぁ、はぁ、はぁ、なんだ、夢か…良かった。」
良かった。本当に良かった。あんな人生ただの鬱不可避である。
「ながい、悪夢だったな…」
そう言って俺は罵倒されるルーティンを送ることにした。恐怖よりかはマシだと思った。その割は十分キツイが。そう思いながら帰っている途中、俺は、黒尽くめの男と肩がぶつかった。もう、あんな地獄は嫌だ。俺はもうこの人生で生きると決めたんだ!!そう思って話を聞かずに走り出した。黒尽くめの男は別の人物にターゲットを変えたようだ。あいつの話は聞くんじゃないぞ。そう思って俺はいつものように帰宅した。
「あなたが叶ってほしい願望、欲望が全て叶う国へのチケットを貰った時、貴方はその国に行きますか?」
書いてて楽しくなかったので、終わらせちゃいました。夢オチですみません。締まらない終わり方ですみません。本当にすみません。
この物語はフィクションであり、実際の人物、団体等には一切関係ありません。