学園編
この作品は、色々なことに挑戦しようと思った作品です。舞台は、近未来な日本をイメージして作っています。主に東京を視点としていますので、どうかお楽しみください。
序章 入学式
2053年
ここ日本では、魔法というものが存在する。始まりは、ある日突然火を放てるようになったり、水を出せるようになったりと、いきなり魔法が発現し始めたことである。最初はみんな困惑や不安、争いが溢れかえっていた。だがその最中、一人の人間がたちあがった。のちに、英雄と呼ばれる「光の神 グレイ・ロバート」というアメリカ出身の男だった。その男が、混乱にまみれた世界をまとめたのである。そして今、数々の学校が魔法を正しく教えようとたくさんの魔法学校ができた。その中でも、優秀な学生が集まる学校「国立 光神学校」と呼ばれる光の神 グレイ・ロバートが作ったとされる学校が、日本が誇る名門校である。そしてその学校では、新入生を迎える入学式が始まっていた。
「それでは皆さん、これから入学式をはじめます。」
サッカー場が3つくらいはすっぽり入りそうな体育館に、舞台の上で始まりの挨拶をする女の人。綺麗な茶髪ロングヘアに透き通るような肌のと誰が見ても美人と言ってしまうほどに綺麗な人だった。
「…めんどくせぇ」
男はそう呟いた。彼の名前は”桐崎一磨”。この学校の新入生の一人である。桐崎一磨は、入学式なんてどうでもいいやと思いながら話を聞き流していた。
「次は、新入生代表の挨拶です。」
司会の女子生徒が言っていた。そして新入生代表と思われる女子生徒が舞台の上に立った。彼女は、透き通るような赤い髪ショートヘアにくっきりとした赤い瞳に真っ白な肌のとても可愛らしい女の子だった。彼女が何かを言おうとした瞬間、
「ぅぅぅぅえあぁぁぁぁぁぁ」
と、外から気持ち悪い叫び声が聞こえてきた。体育館の窓からみんなが何事かとみつめる。そこには、片目を赤くした男が、学校の運動場の真ん中で狂ったように叫び続けている。
「今日はついてないわね」
舞台上に立っていた新入生代表の彼女が呟いた瞬間、彼女から炎がでてきて瞬きをするよりも早く、彼女の姿が舞台の上から消えた。叫びつづけている男の前からいきなり、炎が出現した。その炎から、舞台上から消えたはずの赤い髪の女の子が出てきた。
「ここにきたのは運の尽きね」
彼女はそう言うと、手を伸ばした。その瞬間、彼女の手から炎が出現し、その炎は叫んでいる男の体に巻き付いた。そして、巻き付いた瞬間叫んでいる男から炎の柱みたいのがいきなり出現した。どこかのイルミネーションを見ているような景色が、東京ドーム4つ分くらいの運動場の真ん中から広がった。そして炎が消え、砂埃が辺り一帯を包んでいた。みんな赤い髪の女の子が自分の魔法によって死んではいないだろうか?と砂埃の中をみつめる。だがそこには、傷一つおってない彼女がそこに立っていた。そして何事もなかったように、表情を一つも変えずこちらの方を見た瞬間、後ろから頭だけ残った男の顔が、そこにはあった。その男の口」から、光っているように見えた。
「全く、無駄な抵抗をする」
桐崎一磨がそう呟く。その瞬間、またイルミネーションのような炎の柱がその男の顔が埋め尽くされた。そして気付くと、舞台の上に彼女は立っていた。
「新入生代表、桜原赤音です」
赤い髪の女の子は言った。そして、騒がしい学校生活が始るのであった。
今回は序章でしたので、短めに作ってみました。でも、みんなが読みやすいように長く作るつもりも無いので、今後ともよろしくお願いいたします。更新日は、少しばらばらになる事があると思うので、そこの所は、ご了承ください。