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【2話】入学式

私は今日、彩栄(さいえい)高等学校に入学する。

彩栄高校は偏差値70の超難関校。

でも、制服が凄く可愛くて衣装みたいだし、校則もゆるゆるだから彩栄に決めた。



 「「新入生入場」」

先生の声が体育館中に響き渡る。

体育館内の緊張感が高まる。

他の生徒達の鼓動が耳に響いてきそうだ。


私はというと…

全く緊張していない。

こんなショボい体育館と比にならないほど大きなアリーナでパフォーマンスしたこともあるし。

こんなことで緊張している庶民を見てると本当笑えてくる。



私は込み上げてくる笑いを一生懸命堪えながら入学式を終えた。



次は庶民たちが一番楽しみにしているであろう、

クラス発表が始まった。

この学校でのクラス分けは受験結果発表のように名前が張り出されるわけではなく

自分の名前を端末に入力することでクラスが分かるという仕組みになっている。

そのためクラスメイトが誰なのかは教室に入ってからのお楽しみだそうだ。

まぁ別に私は誰と同じクラスになったって友達なんか作る気ないしどうでもいいんだが。




自らのスマートフォンで自分の名前を入力する。

“鮎川胡桃”


《鮎川胡桃 さんのクラスはB組です。》



初めて来た学校の自分のクラスを探すのなんて無理。

こんな時にマネージャーがいればなぁなんて思うけど

学校内でアイドルだということは秘密。

そんな事できるはずもない。

それに、人に場所を聞くなんて事も私のプライドが許さない。

私は仕方なく、一人で1−Bの教室を探し出すことにした。




《1−B》

「はぁぁ…やっと見つけたぁ…」

自分のクラスを探しているときはまるで巨大立体迷路をしているような感覚だった。

これだけで一日の疲労だ。

それなのに今からクラスメイト40人分の無駄な自己紹介を聞かなければならない。

この時間があれば一曲分踊ることができる。

なんて無駄なのだろう。



「このクラスの担任になった神宮寺隼人(じんぐうじはやと)だ。みんなよろしくな。」



クラスの女子達が黄色い声を上げている。

こんなレベルの男にキャーキャー言ってるなんて馬鹿みたいね。



「では、出席番号1番の鮎川から自己紹介。」



「はい。 鮎原胡桃です。読書が好きです。宜しくおねがいします。」

ボソボソっと小さな声で自己紹介をする。

本当の私のキャラとは違うけどこんなキャラなら誰も寄り付いてこないでしょ。

案の定周りはしーんとしている。

これで平和な高校生活が送れるわね。




と安心していたのに。

あんな事が起こるなんて…‼

如月笑夢です。

今回も「アイドルの私とヲタクの僕じゃ不釣り合いですか?」をお読みいただき有難う御座います。

今回のお話はいかがでしたでしょうか。

感想・評価等あればしていただけると嬉しいです。


次のお話でお会いしましょう。

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