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強肩の6番6番、

DANGEROUS "DON"

作者: 赤蜻蛉

トイレに駆け込んで頭を便器に突っ込むと苦味と強烈な匂いに襲われた。

「こうなるから飲み屋になんか来たく無いんだあ〜」


こうなった理由は5時間前、奇跡的に定時に仕事が終わった時にまで遡る。

「小西君は今日のパーティーに来るか?」

「パーティーと言いますと?」

そこそこフォーマルなものなら喜んで参加する。人脈も広げられるし、食事も美味しい。しかし、個人的なパーティーとなると、まず行かない。お酒が必須になってしまうので、自分の中では回避を最終目標とすべき重大なイベント。まず、酒を飲まなければその場に馴染めないし、食べ物は酒が入った時に美味しく感じる味付け。極め付けはいつ終わるか分からない酔った上司と同僚の話だ。一滴もお酒が飲めないので、こう言った事は苦痛でしかない。

「企画1周年祝いだ。」

「なら参加します。」


その名前に騙されてきてしまった結果が今に至る。

アルコール臭の濃い場所に長居しただけで体調が悪くなるのは初めてだったが、

家に帰る理由が出来、内心喜んでいた。

同僚達の居る部屋の襖を開けると上司の声が一際大きくなった。

「俺には今でも忘れない丼があるんだ。」

「どんなですか」

同僚が起き上がりもせずに聞いた。

「せんじょういけじめはものてんじゅうだ」

そう上司が言うと、同僚が一斉に話し始めた。

「物騒だな〜やめてくださいよ。」

「戦場活〆刃物天重なんてどうやって食べるんですか」

私は襖にかけた手を止めた。不調で上手く働かない4割頭で、刃物を食べさせるこれは毒殺か刺殺かを考えた。

戦場の武士が刀を活〆して、揚げて、天丼にしているところを想像した。

思っていた以上に厳しい人生を歩んできたんだなと思い、これからはもう少し上司に優しくしようと考えていると上司は口を開いた。

「知り合いの漁船は毎年この時期になると鱧を釣るからな、そいつをすぐに〆て船上でそのまま頂くわけさ。こりゃもう、うまい。」

船上活〆鱧の天重

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