表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

49/184

26.奇襲

「戦況はどうだ、ガラテア?」

「今の所順調です。ただ一か所だけ、土壁に魔法が放たれてしまい、破損しました。そこのサポートは必要かもしれません」

「一か所か、ニールたち作戦通り魔法使いを射抜いたみたいね。終わったら褒めてあげないといけないわね」



 戦闘がはじまり俺達は村の中心部に陣取っていた。遠くを見ることのできるガラテアが戦況を報告し、指示はヴィグナの魔法を空中に上げて指示をするのだ。

 相手の作戦は四方を囲んで魔法使いが遠距離から土壁を破壊して、一気に攻め入るという作戦だったようだが、甘い。

 シルバに流させた情報によって、俺達の未知の武器は乱戦用のハンドガンだけだと思い油断をしたのだろう、魔法よりも射程距離が長いライフルの攻撃に面白いように当たってくれたようだ。魔法を放つときは結構目立つからな。いい的だったろうよ。

 しかし、これでこちらの手はばれた。本番はここからだ。



「次はどう来ると思う? シルバの情報ではカイルの近衛兵たちは少人数しかいないようだが……」

「そうね……一旦魔法による壁の破壊はあきらめるんじゃないかしら。おそらく空いている土壁に敵は集中するはずよ、そこを狙って、ライフルで狙撃して、接近戦になったら、乱戦ね。ゴブリン達を撃退した時の作戦でいいと思うわ。そろそろ私達も戦場にでましょう」

「ああ、そうだな。その時は護衛を頼むぞ。二人とも。カイルを生け捕りにすれば俺達の完勝だ」



 俺の言葉に二人がうなづいた。相手がまとまってくれた方が、ヴィグナとガラテアを集中できる分楽だ。

 アズール商会の商人はともかく、プライドが高く、自分の手で物事を進めたいカイルはその性格上必ず戦場に出てくるはずだ。そこを捕えて、アズール商会に突き返せば俺達の勝利である。部下は切り捨てるかもしれないが、王族であるカイルまで切り捨てたりはしないだろう。

 状況が膠着状態になったしガラテアに周囲を警戒してもらいつつ、俺達もつっこむとしようか。そう思った時だった、ガラテアが空を睨みつける。



「マスター、大変です。空から……」

「あれは……この前の冒険者でしょうね。まだあんなにテイムしていたなんて……」

「やっぱりか……」



 俺は空を眺めながら思わず舌打ちをする。そこには何体かのワイバーンと、大きな火竜がいた。しかも遠目だから、誰かまではわからないがワイバーンや火竜には人も乗っているようだ。



「マスター、ワイバーンの一体にマスターと顔の似た人が乗っています。あれがカイル王子かもしれません」

「空から登場とは目立ちたがり屋なのは相変わらずだな……」



 ガラテアの言葉を聞いた時にわずかに高ぶりをみせた俺の感情はなんだろう。兄を見返せるという歪んだ復讐心だろうか、いよいよ決戦の時が来たという高揚感か……

 もしくは強力な魔物であるドラゴンと、強力な兵士である魔法使いを俺達が開発した武器で圧倒できるという事への期待か……

 どうも、好戦的になってしまっているな。頭に血が上っているのだろうか? それとも、俺にも流れている戦闘狂の父の血が影響しているのかもしれない。でもさ、そうじゃないよな。俺が目指す道は父や兄とは違うのだ。



「ヴィグナ……ちょっと戦場の空気に当てられて変になっているみたいだ。頭をはたいてくれないか? 手加減しろよ、全力でお前に叩かれたら多分死ぬからな」

「ん? いいわよ」



 そう言うと、彼女の手が動いて俺の頭を撫でる。愛おしそうに、大切なものを守るように撫でられて俺は困惑をする。え、なにしてんの?



「心配しないで……あんたが本当に暴走したらちゃんと止めてあげるわ」

「ヴィグナ……ありがとうよ。おそらくワイバーンによる空からの奇襲だ。合図を頼む」



 俺の言葉と共に対空用の作戦に切り替える合図として火の玉が空に放たれた。

 仲間に信頼されている。そう改めて実感したおかげで、少し冷静になれた。そうだよ。俺が第一に思うべき事は領民たちの身の安全だ。ドラゴンたちもそろそろ、ライフルの射程範囲に入るころだろう。万が一の事を考えてワイバーンの奇襲の対策を考えていたがやはり正解だったようだ。



「いくぞ、!!カイル=ヴァーミリオンを捕えるぞ」



 そうして、俺達は戦いの中心地へと向かう。上空からの奇襲はたしかに厄介だが、俺達にはライフルを持った仲間とヴィグナ、ガラテアがいるのだ。負けてたまるかよ。


個人的にファンタジーの象徴ってドラゴンと魔法だと思うんですよね。



面白いなって思ったら評価やブクマ、感想を頂けると嬉しいです。


特に評価を頂けるとランキングに残りやすくなるので嬉しいですー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
生け捕りじゃなくて殺したほうがよくね?生きて返したらもっと多くの大群を引き連れて復讐しに来るのが落ちだよ
[一言] 兄貴がいるのを気付かなかった事にして、ドラゴンを遠距離攻撃で叩き落として始末したっていいんじゃないかな? 野盗とモンスターが襲って来たから自衛しただけって事で。
[一言] ファンタジーの象徴四天王 ・「40秒で支度しな」 ・「ここには女装に必要な何かがある」 ・「ぼく、わるいスライムじゃないよ(ぷるぷる)」 ・
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ