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18.鉱山の開発

「おお、こんなに上質なミスリルが掘れる鉱山がこんなところにあるとは……さすがはグレイス殿ですね」

「いえいえ、これもソウズィの遺物の一つですよ、それに、うちの者が住み着いていた古火竜を倒してくれたおかげで開発をできるようになったのです。それで……先ほどお話をした依頼は可能でしょうか?」

「はい……ただ、契約は本当にあの内容でよろしいのですか? 正直うちに儲けが出すぎだと思うのですが……」


 

 実際に鉱山を見せるとカルコさんが目を輝かせていたが、いざ商売の話になると少し不安そうな顔をしてみせた。

 アズール商会に挨拶けんかをしに行った後に、俺はエドワードさん経由でパーティーで出会った鉱物をメインに取引しているカルコさんと商談をさせてもらったのだ。



「もちろんです。うちで使う鉱山での産出量10パーセント以外のミスリルの原石は全て、あなたの商会に独占して売らせていただきます。その代わり鉱山での作業技師をあなたが信頼できる人間を何名かお願いします。といってもうちの領民で作業を行うため、最初は産出量は大したものではないかもしれませんが……」

「こちらとしては構いませんが……ですが、ご存じだと思いますが、原石で売ったりするよりもボーマン様の指導の元で加工して売ったり、それこそ、一気に労働者を雇い入れて、開発を進めたほうがよいのでは……」

「そうですね……ただ、今はボーマンは別の件で忙しいですし、色々と目立ちすぎているのもあってこれ以上は周りを刺激したくないのです。それに、よそから人を呼ぶのも時期が悪いですからね……」

「アズール商会ですか……」



 カルコさんの言葉に俺はうなづく。彼にはエドワードさんと一緒にアズール商会がうちの領に魔物を放ったことは伝えてある。

 アズール商会がどう出てくるかはわからないが、彼らもまたミスリル製品も扱っていることもあり、あまり一気にミスリルを市場に流しすぎて、これ以上刺激をするのもあれだし、よそから人を呼べば、その中に悪意を持った人間が紛れてくるかもしれない。 

 難民相手ならば、『世界図書館』で調べる事はできても、日雇いの労働者全員まで見るのは難しいし、なによりも、本来の目的は利益よりも領内での産業を育てる事だからだ。



「わかりました……うちの方でも火や土を扱える魔法技師を用意するのは少し時間がかかってしまうかもしれませんが、大丈夫でしょうか?」

「いえ、それに関しては心配は不要ですよ。ドノバン、あれを頼む」

「はいよ、お任せあれ!!」



 申し訳なさそうに言うカルコさんに俺は笑顔で答えて、控えていたドノバンに指示を出す。すると彼は、特製のミスリル製の火薬入れからワイバーンが火を吐くときに使用する火袋に入っている粉から作成した『ドラゴンパウダー』を取り出した。

 マジックストーンに火の魔法を吸収させてもよかったのだが、それだと、現場で威力の調整ができないんだよな。



「さあ、みなさん離れてくだせえ」


 

 そう言うとドノバンはピッケルでは掘れない硬い壁を叩いたりして壁や地盤の状況を調べ『ドラゴンパウダー』を仕掛けた。

 現場歴が長いからか手馴れているようだ。さすがに全体の指揮は無理でも作業の一部の責任者は彼に任せてもいいかもしれないな。



「それはなんなんですか?」

「ああ、火薬というものです。人為的に火の魔法を放つようなものですね。ドノバン任せたぞ」

「ああ、任せてくれ!! 鉱山にいた時は魔法使いがどれくらいの威力で魔法を放つとかずっと見てたんだ。問題はないぜ」



 自信満々に返事をするドノバンのいう通り、轟音と共に、ドラゴンパウダーが爆破して硬い土を破壊した。ちょっと揺れて怖かったがドノバンの計算が良かったのか、ソウズィの技術が優れていたのかわからないが、成功したようだ。できれば前者だとありがたい。



「なんと……魔法を使わなくても、このような事が……これならばすぐにでも作業に入れますよ」

「では、こちらも作業を担当する人間や住居の準備をしておきます。よろしく願いします」



 そうして、鉱山の開拓がはじまる。次は武器の量産と訓練である。


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