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第2話 とある美少女とのきっかけ

連続投稿ですー(*´ω`*)






 忘れもしない、色々な生徒から俺が『お悩み相談』を受けるようになったのは一人のクラスメイトの少女がきっかけだった。


 あれは確か一年生の頃、入学してから半年くらい経った辺りだと思う。十月の始め、ちょうど文化祭のクラスでの出し物を決める為に適当な五人のグループに割り振られたときのこと。



『ふふふっ、秋村(あきむら)くんって意外と聞き上手ですよね。私もいつの間にか悩みを打ち明けてて結構すっきりしちゃいましたし』

『え、あぁ、それは良かった……?』



 そう言ってはにかむように微笑んだ美少女の名前は"春川(はるかわ) 陽菜(ひな)"。既に高校入学時から美少女と注目されていた少女で、絹のような綺麗な黒髪と制服の上からでもわかる抜群な優れたスタイルが特徴的なおっとり系清楚美少女だ。


 高校で見かける彼女の性格はとても真面目で、誰に対しても明るく優しい。頭脳明晰で運動神経抜群、くっきりした目元にスッとした鼻筋、形の整った輪郭といった美貌を持つ彼女はまさに才色兼備(さいしょくけんび)という言葉が当てはまるだろう。


 早くに提案するものが決まり余裕が出来た他の班員が雑談をしている中、高嶺の存在である春川さんが当時ラノベや漫画を読むことが趣味な陰キャだった俺に話し掛けてきたのはまさに偶然だった。


 本人としては軽い暇つぶし的なものだったのだろう。一方の俺は緊張しながらも春川さんの目をしっかり見て相槌をしながら雑談から互いの趣味の話をしていた。

 けれど、ただの何気ない会話は次第に彼女の個人的な家庭事情の悩みに変わっていったんだ。


 その内容は『妹が最近冷たくて、どう接したら良いのか分からない』というもの。


 このとき俺はただ、ラノベや漫画で見る様な助言をしただけなんだけど……。



『はい! でもそうですよね。くよくよして話し掛けなかったら何も解決には繋がらないんですから、少しでも行動するしようとする意思が大事なんですよね……。ありがとうございます、秋村くん。なんだかやる気が漲ってきました!』

『う、うん……、その妹さんとこれまで以上にもっと仲良くなれるといいね』

『―――なになに、なんの話してるのー?』

『えっと、秋村くんは意外と聞き上手ですねっていうお話です。私自身悩みを抱えていたのですが、いつの間にかスッキリしちゃいましたし』

『え、そうなの? 秋村くんっていっつも本ばかり読んでるからてっきり喋るの苦手かと思ってた! でも人を見る目のある陽菜(ひな)っちがそう言うなら相当だよねぇ。……よし、それじゃあ是非ともウチの悩みも何個か聞いて貰おうかな?』

『え、だったら俺も俺も! 最近趣味を見つけようと小説を読み始めたんだが正直難しくてさ……。実は毎日小説を読んでる秋村のこと気になってたんだよな! 何かオススメの小説ってある?』

『じ、実はオレ、毎朝日曜八時三十分に放送してる女児向けアニメを中学生からずっと見続けてるんだけどこのままでいいのかな…………?』



 それ以来、春川さんから聞き上手の太鼓判を押されるようになった俺は、いつの間にかほとんどのクラスメイトや他クラスの同級生から『お悩み相談』をされるようになった。


 それがいつしか『相談すれば何でも解決してくれる』という尾ひれがついて、三年生である上級生や一年生である下級生、挙句の果てには教師にまで話が伝わり今に至るという訳だ。


 現在では一、二件とだいぶ減った方だけど、お悩み相談を受けるようになった当初は同級生から一日十数件。それからしばらくして尾ひれが付いた頃なんて全校生徒からだから最高六十三件は相談された筈。いやぁ、正直休み時間にまで教室に押し掛けてきたから死ぬかと思ったよね。まぁほとんど面白半分の軽い相談だったからなんとか(さば)けたけど……。


 因みにあれから二年に進級して春川さんとは同じクラスになったけど、残念ながら席が遠くて一度も話す機会は訪れていない。いつも彼女の姿を目で追い掛けるばかりだ。



 なんてこったい(白目)。






が、頑張って明日更新します!!


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― 新着の感想 ―
[気になる点] ラノベは先生方の知恵あるいは妄想の塊ですからねぇ… たくさんの人の日常を追体験してるみたいなものかw [一言] なるほど、単なる「平凡とか普通とか目立たないヤツ」「陰キャ」ではないです…
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