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  作者: CoolCotton
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 次の日の朝、家の前にダンボールの箱が1つ置いてあった。中には本と手紙が1通入っていた。手紙には何も書かれてなく、ただ、桜の花びらが1枚入っているだけだった。それだけで私はちいちゃんだと気がついた。

 それから程なくして、田ノ浦の家からちいちゃんが出たらしいことをかあちゃんの噂話で知った。






 あの桜の夜からどれくらいったったのだろう。派手な服を着たちいちゃんに出会ったことがあった。私に気づいたはずなのにちいちゃんは黙って通り過ぎた。ちいちゃんの隣には怖そうな男の人が一緒だった。






 あれから私も大人になった。あの桜の夜のちいちゃんの年齢をとおに通り越してしまったのに、いまだちいちゃんほど大人になりきれてない気がするのはどうしてなのだろうか。



『女は華。咲いてなんぼ。散ってなんぼ』


 ちいちゃんは咲いたのだろうか。散ってしまったのだろうか。それはもう私にはわからない。

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