ステータス④
立食パーティーが終わって、俺たちは城内に一人一部屋貰って就寝についた。
俺は寝る前に自らのステータスについて考えてみた。
「ステータスオープン」
と唱えるとステータス画面が空中に浮かびあがる、アイリス曰く石板に触れる必要があるのは1番最初だけで後はステータスオープンと唱えるだけで見ることができるらしい。
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星宮流星 レベル1
職業【闇を纏いし星屑】
力 B()
魔力 C()
速さ C+()
魔法抵抗 E()
物理耐性 D()
スキル【言語理解】
【狭間の備忘録】【†常闇の魔導書†】
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【闇を纏いし星屑】
なんで星屑なのかというと《星閃竜スターライト》は《邪王龍ダークエンド》との闘いで力のほとんどを使いきってしまった、残ったのは全盛期からしたら搾りカスみたいなもんという設定だったため星屑にした。
そしてなんで闇を纏っているのかというと、邪王龍は封印されたとはいえセカイに邪悪なるモノは溢れている、放っておくと第2、第3の邪王龍が現れかねない、そのため人知れず闘いに身を投じていたわけだが、搾りカスの様な力だけでは足りないと感じ、己に封印した《邪王龍ダークエンド》の力を利用していたという設定だった。
つまり、闇を纏うというのはダークエンドの闇の力を指すのだ、要するにやっぱ闇ってカッコいいよね!二つ名には外せない!と言うことだ。
…………恥ずかしい。
この異世界で俺はこの名前を背負って生きなくてはならないというのか
なんていう業だ!
そして俺のスキル、【言語理解】【狭間の備忘録】【†常闇の魔導書†】の3つ。
【言語理解】これは俺たち召喚者全員の共通スキルだろう。
だが他の皆には【空間収納】があった、なんで俺だけないんだ納得がいかない。いいなー、アイテムボックス。
問題なのは残りの2つ。
俺の予想が正しければ、この2つはヤバい。
手の震えがとまらない。
……怯えているのか?《星閃竜》たるこの俺が?
意を決して静かに唱える「【狭間の備忘録】」
すると俺の手に一冊のノートが顕現した。
漆黒のノートだ、黒地に白い文字(修正液)で狭間の備忘録と書かれている。
当時、黒いノートが近所に売ってなくて自転車で十件ほどの文房具屋を回ったのはいい思い出だ。
……ごくり、間違いない、ペラペラとページをめくる。
そこに書かれていたのは……
7/12 晴れ
今日もあの娘と目があった。
きっと魂で覚えているのだろう。
水の戦乙女よ。
ぁぁぁあぁ!!!ガッぐふっ……なんという精神汚染。これは禁書か。
俺は一頁も読むことができなかった。
【狭間の備忘録】それはセカイの真理の記録。つまり俺の日記帳だ。
そして読んでみてわかったとこがある。これは詠唱だ。
日記を1日分音読することでそのページに対応した魔法が発動できるみたいだ。
え?まじで?これクラスメイトの前で読むの?姫宮さんもいるのに?
ムリ、マジでムリ。
「【†常闇の魔導書†】」
狭間の備忘録と対をなす俺の二冊目のノート。
備忘録とは反対のカラーリング。白地に黒のマジックで†常闇の魔導書†と書かれている。
表紙の文字を指でなぞりながら我想う。
「なんで†十字架†で挟んじゃったんだろ」
【†常闇の魔導書†】これはそう設定ノートだ。
二つ名や技名、オリジナルの詠唱などが綴られている。
…………明日からどうしよう。
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