ステータス②
「さて、まだ確認していないのは、雪羅と紫音と凜に星宮くんだね」
流石、勇者様だ、女の子を爽やかに名前呼びしやがった、なのに何故、俺だけ苗字で君づけなんだよ……
「では私が」
政宗凜、肩までかかるくらいの黒髪を後ろで束ねた、ポニーテールのよく似合う女の子だ。
名前のごとく凜とした立ち姿に男女問わず人気の高い美人さんだ。
中学時代は剣道で全国優勝している実力者でもある。
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政宗凜 レベル1
職業【侍】
力 B+
魔力 B
速さ S+
魔法抵抗 B
物理耐性 B
スキル【言語理解】【空間収納レベル1】【刀術レベル4】【身体強化レベル1】【緋剣レベル1】
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「すごい!全体的に高くまとまったステータス、しかも速さはS+!」
「ああ、それに刀術は既にレベル4か、僕たちはレベル1のスキルしか保持していなかったのに!」
「まあ、剣道を嗜んでいましたので」
「次は私の番ですわね」
そう言って姫宮さんの親友のお嬢様、西條紫音が石板へと手を触れた。
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西條紫音 レベル1
職業【賢者】
力 C
魔力 S+
速さ A
魔法抵抗 S
物理耐性 B
スキル【言語理解】【空間収納レベル1】【全属性魔法レベル1】【魔力制御レベル1】
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「賢者!魔術師系統の頂点!」
目を輝かせるアイリスに
「すごいじゃないか、流石紫音だな」
キラリという剱崎。
「ホント、すごいよー」
可愛い姫宮さん。
「うぅ、おほん、たまたま運がよかっただけですわ」
顔を真っ赤にして照れながら西條が「さあ雪羅も早く確認なさいな」と言った。
「うん、星宮くんお先です!」
「は、はい、どうぞ」
「ありがと!」
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姫宮雪羅 レベル1
職業【聖女】
力 C
魔力 S
速さ B
魔法抵抗 S+
物理耐性 A
スキル【言語理解】【空間収納レベル1】【絶対障壁】
【回復魔法レベル1】【聖魔法レベル1】【水魔法レベル1】
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「勇者様に続いて聖女様までもが召喚に応じてくださったと言うのかッ!」
「おおっ」
ざわめく貴族たち。
「雪羅は学校でも聖女さまって呼ばれていたもんね」
「も、もうっからかわないでよ」
そう、誰にでも優しく、俺のような寝暗そうなやつにまで話しかけてくれる彼女は一部で聖女さまと呼ばれていたのだ。
「最後、星宮くんの番だよ、がんばって」
「あ、ああ」
なんだか緊張してきた、昔よく異世界転移もののラノベを読んだっけな。
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星宮流星 レベル1
職業【闇を纏いし星屑】
力 B()
魔力 C()
速さ C+()
魔法抵抗 E()
物理耐性 D()
スキル【言語理解】
【狭間の備忘録】【†常闇の魔導書†】
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「な、なんだこの職業は!?」
「ジョブ図鑑に載っていないのかッ!」
「まさかユニークジョブなのか!たけどユニークにしては低めのステータスではないか?他の勇者様方にはDやEなんて一つもなかったぞ」
「隣にある()はなんだ?こんなの見たことない!」
貴族や騎士たちのざわめきも
「星宮、雑魚じゃん」「星屑って、確かに屑だしな」
「ハハッ」
ヤンキー達の嘲笑さえも耳には入らない。
……動悸がはやくなる、嫌な汗がわき出る。
お、俺は知っている。
【闇を纏いし星屑】ルビは【ダークネスオブスターダスト】
それはかつて俺が捨てた名前。
黒歴史の象徴。
俺の二つ名だった。
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