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ラルズの大墳墓①



城門をでて、城下町を抜ける。

俺の姿が見えなくなるまで彼女が見送ってくれているような感じがした。


街の外にでた。

俺は駆ける。

後ろは振り返らない。振り返ってしまったら決心が鈍るから。


目的地は《ラルズの大墳墓》だ。

皆で行った最初のダンジョン、そこで力を試してみようと思う。


「【狭間の備忘録】」

「9月17日、晴れ、俺は走った。誰よりも疾く、疾く。過去も現在もすべてを置き去りにして俺は未来へ行く……発動【スピードスター】」


あ、これ中1の時の運動会の日に書いた日記だ。

当時、俺は割りと運動神経がいい方で足も速くてリレーの選手に選ばれたんだっけ?そんなことを思い出していると周りの景色がゆっくりと流れはじめた。

違う、俺が速くなっているんだ。

【スピードスター】その効果は加速。


俺は走って走って、あっという間に《ラルズの大墳墓》の入り口へとたどり着いたのであった。



☆☆☆


「さて、ここからか」

ダンジョンに入る前に装備の確認をする。

昨日と同じく、胸当てに右手には棍棒。


腰にはアイリスから貰った守護の短剣をさす。

そして背負っていた皮袋から仮面を取り出す。


月を模した仮面だ。

顔の左半分と口元が隠れるように出来ている。

この先、クラスメイトと共に闘うこともあるかもしれない。

その時、顔を隠せれば恥ずかしくなく闘える。


仮面を顔に装着した。

ドクン。何故だろう魂が震えた。

……仮面の効果か?いや、これはただの仮面だとアイリスも言っていた。


ならば


俺は皮袋から救護用具を取り出して、中から包帯を取り出して右腕に巻きつけていく。

……身体が軽くなった気がした。


「……ステータスオープン」


ーーーーーーーーーーーーーーー

星宮流星 レベル9

職業【闇を纏いし星屑】

力 B(A+)

魔力 C(A)

速さ C+(S)

魔法抵抗 E(B)

物理耐性 D(A)

スキル【言語理解】

【狭間の備忘録】【†常闇の魔導書†】

ーーーーーーーーーーーーーーー


「ステータスが変化している?」

空欄だったカッコの中に文字が現れていた。

もしかして、身につけるものによって変化するのか?

……仮面に無意味な包帯……厨二力がそのまま戦闘力になるということか?

……冷や汗が出てきた。




ダンジョンの中へはいる、階段をくだって一層へと降り立った。


骸骨兵士に囲まれる、その数12体。


先ずは目の前の一体へ一息で踏み込み棍棒を凪ぎ払う、狙うのは膝だ。

膝を砕き動けなくして放置、その右隣へ棍棒を振り下ろす。

後方から襲いかかってきた骸骨兵士へ回し蹴りを叩き込む。

そして素早く次の獲物へと向かう。


振り下ろしてきた剣を半身捻って避け足払い、倒れたところを踏みつけて骨を砕いて次へ。

懐へと潜り込み掌底で顎を砕く。


知っている、身体の動かし方、戦い方。

これがステータス、これがスキルか!


ほんの数分で12体、すべてを蹴散らすことができたのだった。





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