アホの子と幼女
開いてくれてありがとうです。
元同僚男が出てきますが、前の話しの彼とは別人です。彼らは知り合いでは有ります。
えーと以下はほぼ嘘松です。
そんな濃いやつ居ませんよ。本当です。下はフィクションです。
数年前の事だ季節は春、桜が散ってもうすぐゴールデンウィークかなという、平日。
見晴らしの良い芝生の斜面にタープを立て連れとのんびりと魚を炙る。
久々に元同僚と合う約束をしたが、私の懐事情に付き合わせて、野外での焼き魚会にしたのだ。
酒の弱い私は運転手なのでウーロン茶。彼は魚を冷やしているスーパーの氷に持ち込んだ瓶の恵比寿ビールを突き立てて手酌でやっている。
どうでもいいけど、瓶が絶望的に魚臭くなっても知らんぞ?
前の同僚の達が今何をしてるのかとかポツポツ話す。朝からズーとちびちび食っては飲んでたまに話すを繰り返す。
私はノーメイクに眼鏡、頭にタオル、火の粉避けに綿の厚織ポンチョだが、私が着ると割烹着にしか見えない。下はジーンズに足元は農家の本気使用ゴム長靴
そのさまは、らんま2分の1という漫画に出てくる、パンダに変身できる駄目なお父さんに瓜二つだ。
対するもう一人、目付きの悪い元同僚の男は黒髪短髪、細身のジーンズに長袖のVネックTシャツ。足元は白さまぶしいスニーカー。一見普通の装い。人を何人か殺した様な目元さえ見なければ、爽やかでさえある。
遠目に見るとおっさん二人が昼間から魚炙って飲んだくれてるようにしか見えない。
昼を少し過ぎたくらいから、広い芝生の森林公園に他のキャンプ客もちらほら現れ始めた。
家族連れが2組、かなり距離を取ってテントを立てている。子犬のようにはしゃいで転げ回る子供達、切れる母親、黙々と用意するいかつい父親。話しながら風景のように目にはいる、幸せ家族たちを眺める。
その一組の家族の幼稚園ぐらいの女の子二人が、魚を焼くおっさん達に興味を持って寄ってきた。
やべぇ今日はインテリヤクザみたいな目つきのこいつがいる。こんなんと幼女の組み合わせ、親が発狂して即通報される!
おやごさーん、お嬢さん達が、おっさんに近づいてますよー
早く、早く回収して下さい。
不審者として捕まりたくないです。
ハラハラしながら高速で幼女と両親を見比べる。
挙動不審な私に元同僚もちらりと振り返って近づく幼女に固まった。
そーっとビールを一口飲んで。
顔面でどうする?と訴えかけてくる。その顔もこえぇよ。
おろおろする中年二人、こいつも私もプライベートは陰キャだ。幼女と絡んで親に怒こられないだけのコミュニケーション能力はない。陰キャのくせしてバーベキュー好きでごめんなさい。
人出の少ない平日を選んだのに時期が良すぎたか、他の人間と出会ってしまった。
多分こいつのスマホの中にはギリギリ児○ポルノアウトーな何かのアニメ画像とかありそう。
ああ、職務質問されたら終わる。色々終わる。
逃げるか、ここまで最寄りの警察署から一時間くらいはかかるか?管理棟には私の個人情報提示してる。等色々考えてしまう。
何故か幼女に話しかけられる=死。社会的な死!の図式が出来上がって狼狽える酔っぱらいとチキン。
子供達に気がついてませんよーを装い沈黙する我ら。さっき振り返ったし、不自然だし。
その時、親御さんが気がついた。
娘の名前を呼ぶ、幼女ズが帰っていく。
助かった。息を吐く。頼むからもう来ないでー
彼が呟いた。
「今確信したわ。俺ロリコンちゃう。少なくともリアルな幼女は何か怖い。全く萌えない」
「それな。幼女こぇえな社会的な死が足はえて歩いてくるかとおもったわ。アニメキャラの○○が好きなお前の事ずっとがちなロリコンやと思っててごめん。テンパってたもんな、違うよな」
思わず本音がポロリした。
「そんな目で俺の事見てたのね!酷い」
「なよなよすんなよ。また、乳首を男に撫でられるぜ」
「何でかなぁ俺の乳首撫でるの、楽し無いやろに」
黙ってスーツで立ってるとインテリヤクザ。喋るとオタク、仕事させると何故かおかん属性をもち職場では女子枠に入れられている男性だった。
本人はアニメと競泳水着女子と飼い猫をこよなく愛する変態紳士の一員だが、やることが何か女子ぽい。
ほんとはオネェで変態紳士はカモフラージュだと思ったふじょし先輩が会話ですげえかまかけてて笑った。
そんな彼だが、何でなのか男性の出入りの業者にセクハラされる。
業者さんと打ち合わせしたあと強ばった顔でよってきて、ぽそりと言った
「乳首を撫でられた」
おもいっきり聞き間違えした私は
大きな声ではっきりと
「えぇ!!乳首舐められたん!?どういう状況?!」
と、聞き返し、職場に波乱を呼んでしまった事がある。その節はごめんなさい。
早く元同僚に頼りがいのある彼氏が出来ますようにと、祈ったらガチ目に怒られた。
人間、無くて七癖と言いますね。インテリヤクザの彼良いやつなんですけどねぇ。
全て嘘だと思って下さい。幼女に怯え、おっさんに乳首撫でられた哀れなインテリヤクザ顔は居なかった事にしてあげて下さい。
後輩相手にブイブイ言わせてる強面にそんな過去なんて存在してないんです。分かりましたね。