第3章38話 塔の迷宮
今日はミラとクラリスは【砂の城】のセレーネとエマ達の所へは行かず、妊娠が発覚した【勇者】平河の元奴隷だった侍女見習いのパメラに付き添うことになった。
王家専属の医師の診断結果にもよるが、母体の体調次第では今日すぐにでも堕胎処置ができてしまうらしい。
子供が大きくなると処理後の母体への負担が大きくなるらしいので、できるだけ早い方が良いのだろうが。何ともまあ、アッサリしたものだ。
そんな訳でミラを転移魔法で【砂の城】に連れて行って、王族別荘で急な用事ができて今日は来れないことだけをセレーネに説明してもらった。
当然だが、中絶のことはセレーネには絶対に言えるはずも無く。王族別荘の都合とだけ説明するミラの後ろで、俺はなるべく目を合わせないようにして黙って立っているだけだった。
嘘はついてない――はずだ。
その後は俺達がプチ離宮にいても役には立たないので、軽く流すつもりで冒険者ギルドへと逃げるように向かった。いつもよりは時間的には少し遅く、昼前になっていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇
時間も遅いためか、ほとんどの冒険者は既に地下迷宮やクエストに出かけたようだ。
珍しく人の少ないギルド会館の一階フロアに入るなり、赤髪イケメンのアベルが首に手を回して来て捕まってしまう。
「よおっ! ハクロー、見たか! これで俺達もCランクだぞ!」
「あはは、アベル。今来たばかりのハクローにはそれじゃ分からないよ」
「がっははは、でもハクローに追いついだぜ!」
「ああ、Cランク昇格試験に合格したのか? そうか――そりゃよかったな」
「なんだよぉ、ハクロー。相変わらず、淡白な奴だなぁお前は~。そんなんだと、モテねぇぞぉ?」
「すまないねぇ、今は嬉しくて何を言っても無駄かもしれないねぇ」
「だっははは、ハクロー。祝いにこの間行けなかったトコに行くぞ!」
「え?」
「おお! そりゃいいなぁ。今日ぐらい、お前のパーティーの奴等も許してくれるだろ?」
「そうですね、偶には冒険者として男同士の付き合いも必要でしょう」
獅子人族のレオンまでが筋肉マッチョなぶっとい腕を首に回してきて、金髪イケメンなエルフのカミーユが苦笑してる。
後ろを振り向いてみると、前回とは違ってルリが紅い瞳を細めて哀しそうに微笑んでいた。
「ほら! 別にいいってよ。お許しが出たから行こうぜェ!」
「いや、アベル。あれは、ちょっと何か違うような……」
空気の読めないアベルと違って、エルフのカミーユが不穏な雰囲気を感じてか口篭もるが。
「おおっ、よかったな! これでハクローも脱童貞だなっ」
「おまっ、レオン! 何でっかい声で言ってんだよっ」
そう言って馬鹿笑いをしながら、首をガクガクと揺すって来るレオンを睨みつけてやる。その間も、ルリは哀しい色を湛えたまま微笑んでいた。
ふと見ると、アリスもコロンにフィ、そしてユウナまでもが何とも言えない辛そうな顔をして佇んでいる。
どうしたんだろうか、と思う間もなくアベルとレオンに引き摺られるようにして扉の方に連れ去られそうになっていると。
「ほぉ~、まだそんな元気が残ってるのか? ちぃっと、さっきのCランク昇級試験じゃ手加減し過ぎたかなぁ~? もうちょい、付き合ってやるとするかぁ?」
そう言って腕組みをしながら、首に二本も腕を回されて前屈みになっている俺を、Aランク冒険者になった黒狼人族のアイーダが見下ろしていた。
ウルフカットの黒髪に同じく黒毛のケモ耳をピンとさせて、俺と同じぐらいの身長なので腕組みをして持ち上げられた豊かな胸の膨らみが屈んだ俺の目の前にある。見上げると、ニヤッと笑った犬歯がキランと光っていた。
あ~、濡れ羽色をしたフワフワしっぽがパフンパフンと嬉しそうに振られていて――凄くご機嫌で楽しそうだ。
「げっ! アイーダの姐さん、これは……そうじゃなくってェ?」
「い、いや、もう俺っちヘトヘトで……これから家に帰って飯食ってクソして寝ようかとぉ~」
「あ、あはは~、そう言うわけですから……ボク達はこれで!」
顔を真っ青にしたアベルとレオンに、いつも飄々としているカミーユまでが顔を引きつらせて、スチャッと手を上げて挨拶をすると脱兎のごとく走って逃げて行ってしまった。
「またったく、あいつらと来たら……いつまでたっても子供なんだから。やっと、Cランク昇級試験を受ける気になったと思ったら、まだあんな調子なのか? 合格させてやったのは、時期尚早だったかな?
ところで、ハクローはどうしたんだ? お前といい、あの娘達といい何だってそんな――ふむ」
「ちわっス、アイーダさん。お久しぶりです、ははは~」
前屈みの姿勢のまま放置されたので、背筋を伸ばしながらボリューム満点の胸から視線を逸らして頭をポリポリと掻く。
「ん? ああ、――あ~、しっかたないなぁ」
そう苦笑するようにして、俺の後頭部に手を回すとポフッとそのまま自分の豊満で柔らかな胸に抱き込んでしまう。
「うわっ」
「「「「「あ……」」」」
そうして再び前屈みにされて、アイーダの膨大な質量の柔らかい塊に顔を埋めてしまっていると。
「そんな顔をするな……みんなが心配するじゃないか。彼女達だけでなく、アベル達もあれで多分心配していたんだと思うぞ? まあ、私まで心配でこんな余計なことをしてしまうぐらいだからな~」
そう言いながら、もう片方の手で俺の背中をポンポンと優しく叩いてくる。
それでも、いつもと違ってルリは怒り出すことも無く紅い瞳をくゆらせたままだ。同じくアリスとコロンにフィとユウナも、何故か黙ったままだった。
そんな彼女達を視線の端に捉えながら、いい香りのする柔らかな胸に顔を埋めたままで口を開く。
「い、いや――意味が良く分かりませんが?」
「はあ~、まったく。お前と来たら――仕方ない、今日は私に付き合え」
「え?」
気がつくと、冒険者ギルドの受付フロアに集まった多くの冒険者達の視線を一手に引き受けていた。飛び切り美女のアイーダが、よく通る大きな声で受付カウンターのネコ耳の受付嬢ニーナに告げる。
「こいつらは、今日は私と塔の迷宮だ。それじゃなっ」
「はい、お気をつけて行ってらっしゃいませ」
綺麗なお辞儀をしながらも後ろでフリフリとロシアンブルーのしっぽを振る受付嬢のニーナに、ヒラヒラと手を振りながら扉を開けて俺の頭を脇に抱えたままギルド会館を出て行こうとする。
その後ろを困ったような顔をしながらも、慌てて追いかけて来るのはアリスと愉快な仲間たちだ。
後に残されたのはニヤニヤ笑うネコ耳の受付嬢ニーナと、殺気を込めた視線で後ろ姿を睨む冒険者達だった。
「あの餓鬼、アイーダ姐さんのむ、むね、胸に顔をっ」
「なんつーぅ、うらやま――いや、けしからん事を!」
「一回、オハナシをしないといけないな!」
「ああ、俺達のアイーダ姐さんに手を出しておいて」
「このままで済ますと思うなよぉ~、あ、目から血の汗が」
◆◇◆◇◆◇◆◇
「おぉ~、天辺が雲の中に隠れて見えないんですねぇ」
Aランク冒険者のアイーダに連れられてやって来たのはニースィアの街から少し離れた、平原の真ん中にポツンと立つ塔の迷宮の前だ。
来てみて、何でこれまで気がつかなかったのかが分かった気がする。
それは尖塔が雲の中に隠れていて、でどこまであるのか分からないという、全高が数百m以上はある超高層構造物にもかかわらず、その円形の塔の直径が約十m程度と細すぎるのだ。
どうみても、風でポッキリと折れそうなほどバランスが悪い。そう、まるでシャーペンの芯のようだった。だから、遠くからだと細すぎて視認できなかったのだ。
しかも、これが今日現在踏破されている階層からすると、四十六階層以上の迷宮だというのだからビックリだ。
外から見ると、中には螺旋階段があるぐらいにしか見えない。到底、通路と小部屋から構成された広大な迷宮があるようには見えなかった。
そして、極めつけはその真っ白い外壁――継ぎ目が全く無いので、間違い無く石材には見えない。しかもその表面には、魔法陣の様な文様が所狭しと浮き彫りにされていた。そう、模様が彫り込まれているのではなく、逆に表に浮き出て来ているのだ。
「今日はせっかくだから、ちょっと前に更新した最新到達階層の一歩手前の四十五階層に飛んでみることにするかぁ」
「飛ぶ?」
「ああ。そこの転移門で、一気に四十五階層まで飛ぶんだ」
そう言って、塔の迷宮の白い扉を開けて中を親指で指差す。
そこには床に薄く描かれた魔法陣があって、天井は普通の部屋と変わらぬ高さで。それより、その部屋には階段のようなものは一切無く。いや、それどころか魔法陣以外は何もそこには無かった。
「お前達がこれまで潜ったことのある地下迷宮は、そのほとんどが十階層毎に転移門があって、そこからなら一度外に出ても次は途中からリトライできるようになっていただろ?
この塔の迷宮はそれが、各階層――ようは全階層にあって、一階層づつ途中からリトライできる構造になっているんだ。
そしてそれは、一人の到達者がいれば転移可能なのも同じときている」
「へぇ~、じゃあ俺達は――アイーダさんに付いて行けば、いきなり途中をスッ飛ばして四十五階層から挑戦できるって訳か?」
ふ~ん、とずっと上まで続いているはずの階段すら無い天井を見上げていると、アイーダが肩を竦めて見せる。
「ああ、ただし次にお前達だけで潜る時は最初からになってしまうがな?」
「そんなの構わないわよ。今はそんなつもりは無いけど、やるなら自分達の脚で昇って行くわ」
両手を腰に当てて白銀プレートの下の薄い胸を張るアリスが、ふふんと不敵に笑う。
「ふん、まあその前にBランクにならねばならんがな」
「ああ、貴族の相手が必要なんだっけか……じゃあ、いらないわ」
アイーダが綺麗な唇をへの字に曲げると、アリスもさくらんぼのような唇を尖らせる。
「ま、そんなことはどうでもいいから、今日の所は一緒に四十五階層に飛ぶぞ!」
「「「「「「オーケイ」」」」」」
「ニャア~」
次の瞬間、一階の部屋の床にある大きな魔法陣が光り始めて、フッと少しの浮遊感と共に目の前が真っ白になった。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「おい、あれって?」
「ああ、ドラゴニュートだ。間違って見た目が似ているリザードマンや呼び名が同じ竜人族と勘違いして突っ込んでいくと、簡単に死ねるからな?」
四十五階層に着くなり、目の前には果てが見えないぐら長い石畳の廊下が続いていた。途中には内開きで扉が開けっ放しになっていて、一番手前の部屋から出て来た奴等をアイーダが指差している。
そう、そいつらはドラゴンがそのまま人の形になったようで、一見すると確かにリザードマンにも見間違えてしまいそうだ。
だが、その異常ともいえる体躯は貧弱なそれとは明らかに違っていて、加えて金属鎧まで着込んで剣を手にしており、しかも【解析】で視ると70レベルを軽く超えて、そこにいた。
「おいおい、それじゃまさか――」
「ああ、Aランクモンスターって奴だな。それが――ひい、ふう、みぃの、まあまずは5匹、いや6匹ってとこか?」
「へぇ~、いいじゃないのよ。しかも【剣術】スキル持ちで【防壁】スキルの上に竜鱗とさらに頑丈そうな金属鎧って。どこまで硬いのよ」
神話級【剣杖】を腰から抜きながら、アリスがニヤリと唇の端を上げる。それを見ていたアイーダが同じくニヤリと悪い笑顔を見せると、ヒラヒラと手を振って敵を指差す。
「んじゃ、ちょっと蹴散らして見せてくれよ」
「よしっ、ルリは魔術結界、ユウナは遠距離狙撃、コロンとフィは二人の直援、ハクローは――まあ、突っ込め!」
「へいへい、っと」
嬉々としたアリスの指示に、既に起動待機状態だった【チューブ(転移)】でドラゴニュートの背後に瞬時に出現する。
そして、その勢いのまま直刀【カタナ】を【抜刀術】による最高速のスピードで抜き去る。
ガンッという鈍い音と共に首筋に伸びた片刃を首をわずかに傾けただけで、肩の金属鎧に掠らせると、驚いたことに致命傷を逃れていた。
しかも、その絶対の間合いで硬い竜鱗を斬り飛ばしただけで、わずかに外皮を削ったのみというのには呆れるばかりだ。
「チィ!」
そのままの流れに任せて左手で逆手に抜刀した直刀【カタナ】を振り抜くが、今度は奴のバスターソードが間に入って鈍い金属音と共に弾かれてしまう。
あのデカい大剣を軽々と振り回し、しかも高いレベルの【加速】スキルを使って、こちらの【ビーチフラッグ(加速)】に遅れることなくついて来ていた。
「クソッ、【HANABI(爆裂)】!」
すぐさま準備していた爆裂魔法を奴の顔面と身体の中心にバラ撒く。どうせ竜鱗の耐魔法性能で決定打にならないはずなので、後ろに高速で下がりながら新しく開発中の呪文を起動させる。
「【マイクロ波】!」
爆炎を掻き分けてバスターソードと共に姿を現したドラゴニュートには、予想通りに大した外傷は無かった。
奴の鋭い剣戟を、【二刀流】で辛うじてパリングして躱す。
と、バンッという破裂音がして奴の眼球がゆで卵のように白濁して飛び出し、鼻と耳に口といった、穴という穴から沸騰した血飛沫を飛び散らせる。
「はぁはぁはぁ。ちくしょう、大量の魔素で高周波まで励振増幅したマイクロ波を、複数まとめて奴の頭蓋骨の中で共振するように微調整させるんだが。無暗矢鱈と、高い難易度の魔力制御必要になるなぁ」
電子レンジの中に置いて、動かさずにチンという訳には行かないから、これまで使って無かった。
こいつは竜鱗の耐物理と耐魔法の性能の異常な高さもあって、奴の【防壁】スキルを貫通させるのは至難の業だ。
しかし純粋なマイクロ波であれば、金属で覆われて無い剥き出しの頭部が、そうそう高い遮断性能を持つはずがなかった。
「あと、5匹!」
その時、ドンドンドンドンッと爆発音がして、近くまで接近してきていたドラゴニュートの側頭部に、9x19mmパラベラム弾が着弾する。
が、跳弾となって変形して飛び散ってしまう。
そしてそのまま、その物理衝撃を物ともせず、わずかに竜鱗を吹き飛ばしながらも接近しようとする。
しかし、頭蓋骨を殴られた衝撃で堪らず足が止まったところを、同じ箇所を狙い撃ちされて、遂にはスイカのように中から脳漿をぶちまけて倒れていた。
これは、紅いレーザーサイトの光が届いていないから――いや、それよりも高速で移動する敵の頭をピンポイントで連射し続けられるのは、ユウナだけだ。
「あと、4匹!」
次の瞬間、【神速】で飛び出したアリスが神話級【剣杖】の仕込み刃を抜刀して、先頭を走るドラゴニュートに接敵していた。
空気を震わせるドガンッという衝撃音がすると、アリスの【神速】の刺突技がドラゴニュートの持つバスターソードの根元に激突していた。
あの神速の突進を受けたのかっ、何て奴だ!
「このゼロ距離なら避けることもできないだろっ、【ゼロ・ケルヴィン】!」
剥き出しの眼球と開いたままの鼻と耳から液体窒素を流し込まれるように、白煙を垂らしながら【防壁】の薄い箇所を貫通させて体内の原子が振動を止める。
叫ぼうとしたのか、咬みつこうとしたのか。堪らず乱杭歯の生える口を開けたところを、止めにもう一発口内に狙い撃ちされて、身体の中から絶対零度に凍結されてしまう。
「あと、3匹!」
「やあああああっ!」
ガンッ、ガンッ、ガンッと壮烈な打撃音を上げて小さなコロンが【魔法のおたま】と【魔法のフライパン】を操り【二刀流】を駆使して、魔術結界まで到達して来ていたドラゴニュートが繰り出すバスターソードの剣撃の、その全てを無駄なく打ち返す。
「たあああああっ!」
ガンッ、ガンッ、ガンッと何十回目となるか分からない剣戟の中で、フッとその幾つかがバスターソードをすり抜けてドラゴニュートの金属鎧に撃ち込まれる。
ドガンッとそれまでに無い衝撃音がして、金属鎧の内側から血飛沫が血煙となって舞い始める。
そう、これがコロンが『魔術巻物』で覚えたレアスキル【防壁無効】である。
反撃とばかりに、何発かを敵の【防壁】を貫通させて撃ち込む。
金属鎧と竜鱗で守られているはずの筋肉や骨、内臓を身体の内部から破裂させるように破壊し尽くして、とうとう糸の切れた木偶人形のように崩れ落ちさせていた。
「あと、2匹!」
ズシンッ、ミシミシミシとコロンの横をすり抜けたドラゴニュートを、魔術結界で塔の迷宮の壁に押し付けてしまったのは後衛のルリだ。
強靭なドラゴニュートの竜鱗と金属鎧に【防壁】スキルが干渉するように、非破壊構造物であろう塔の迷宮の石壁に身動きを取れないまま食い込ませていく。
そして身体中の穴という穴から体液を地面に垂れ流して、最後には車に引かれたツチノコのようになってしまって、中ぐらいだが高濃度の【魔石】を残して光の粒子となって消えて行った。
「あと、1匹!」
のはずなんだが、その最後の1匹は誰もいない通路の真ん中でバスターソードを振り回して、たった一人で剣舞を披露していた。
その頭上には、妖精のフィが虹色の光を四枚の羽から零しながら両手を掲げて滞空している。
高い耐魔法をもって攻撃魔法をレジストできるドラゴニュートも、妖精の放つ【魅了】、【睡眠】、【淫夢】、【幻影】のスキル多重合成の前には成す術も無く、白昼夢――いや、悪夢を見せられることとなっていた。
結局、最後はアリスとコロンと俺の三人に囲まれてしまって、袋叩きのように大人しくタコ殴りにされたドラゴニュートは、素直に光の粒子となって消えていくのだった。
「あはははっ、こりゃあ凄い。思った以上だよ。いや、本気でお前達がいればこの上の四十六階層も突破できるんじゃないか?」
パチパチパチと手を叩きながら後ろから歩いてやって来たアイーダが、嬉しそうに犬歯を見せて笑いつつ肩を竦めて見せる。