岩の洞窟6
他に何か残っていないか、と部屋中を全員で探してみたが、骨くず二つと、小さな何かの牙を一つ発見したにとどまった。
「もう出ようぜ。何も無いよ」
ソフィアが率先して部屋を出ていこうとすると、
カタカタカタ
と音がする。
何だ、と全員が音のした方向を見ると、スケルトンが三体ポップしていた。
「獲物よ」
と言いながらロゼが弓を射る。
スカッ
相手は骸骨なので、矢はすり抜けちまった。
「ドッカーン!」
キララが呪文になっていない呪文を唱えると、巨大な火球がすっ飛んでいき、スケルトンは燃え尽きて灰になってしまった。
「あ、バカ!焼きつくしてどうするんだよ!」
ソフィアがキララに怒鳴る。
灰になってしまったら、骨くずも取れない、戦利品ゼロの燃えカスって事だ。
マギーが灰の山に近づいて、ミケを手招きした。
ミケはそこへすっ飛んで行ったが、灰が熱くて手に負えない。
「何かあるの?」
ロゼも灰へ近寄って覗きこむ。
「骸骨の一体がアミュレットを装備していた」
マギーが説明する。俺にはそんな洞察力は無かった。
「マジックボーンが混ざっていたのね。風の精霊で灰を飛ばすとやけどするし・・・・」
そんな細かいシチュエーションは気にしなくても良いと思ったが、一応そう言うことなのだろう。
「アンタの片手剣で灰をかき混ぜてよ」
俺はソフィアにそそのかされる。
マギーの持っている両手剣ではボートのオールで火鉢をかき回すようなものだし、他のメンバーの武器は木製だったり短剣だったりするので、俺の片手剣が一番手ごろな火箸の様だった。
「どれ」
俺は剣で灰をかき混ぜると、早くも何か硬いものに剣先が触れた。
そのまま、それを引っ掛けて上げてみる。
「お、確かにアミュレット」
ソフィアは俺の剣先からそれを取ろうとすると、
「やけどするわよ」
ロゼに言われて、手を引っ込めた。
「キララ、冷やしてよ」
ソフィアがキララに命令するが、
「やだ!」
拒否された。
ふてくされたらしい。
すると、
カチャ
扉が開く。
「あ、今出ますんで」
後続が入室したので、俺は剣先にアミュレットを引っ掛けたまま部屋を出た。




