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バステト1

マギーはいつもフードを被っている。

 しかし頭の角まで隠すことが出来ないので、魔族であることはバレバレだ。

 顔をこちらに向けた。赤い目が怖い。

 「何時だ?」

 時間を聞いて来たので、

 「三時丁度」

 と俺は答える。

 「そうか」

 三時丁度が約束の時間なのか、ソフィア達が帰ってきた。

 この世界では、各自現在の時間を知ることが出来る。

 俺に時間を尋ねたのは・・・・ドムとの会話は俺の中にしまっておこう。

 「帰ったぞ。今日の宿はどうする?」

 ソフィアが全員に提案した。

 「あそこで良いんじゃない?」

 ロゼが広場入口にある宿屋を示す。

 「では移動開始」

 ソフィアが先頭に立って宿屋へむかう。

 俺の立場など、どこにも無い。

 考えてみれば、これまで野宿で、固定パーティを組んでから宿屋に泊まるのは初めてだ。

 「マサムネ」

 ソフィアが背中越しで俺に話しかけて来る。

 「何だ」

 「アンタ、誰と寝たい?」

 「?!」

 これは直接的な!

 「ふふふ・・・・お姉さんと一緒に寝ない?」

 ロゼが腕を絡めてくる。とても柔らかいものが俺の腕に押し付けられた。

 「アンタはダメ!」

 ソフィアがダメ出しする。

 「えー、なんで?」

 「アンタと一緒になったら、次の日ソイツは干からびたミイラになっちまうよ」

 「ふ、残念」

 ロゼは更に強く胸を押し付けて、その後俺から離れた。

 「あーっと、俺は一人で泊まる」

 キリッと俺は宣言するが、

 「宿代がもったいない!却下!」

 却下された。

 参ったな・・・・俺も男だ。いつまで理性が勝つのかわからん。

 「キララと相部屋でいいか。前の奴と違って変な趣味は無いようだし」

 ソフィアは勝手に決定した。

 まあ、俺もその方が楽で良い。

 「おにいちゃんと、いっしょだね」

 キララはニコ目で俺を見上げてきた。

 それにしても、前の奴とはどんな変態野郎だったのか・・・・

 宿屋に近付くと、ライオンヘッドのヤツが立っている。

 髪型じゃないぞ。オスライオンの顔をした人間だ。

 「ライカンスロープにライオンなんているのか」

 ライカンスロープとはいわゆる狼人間とか虎人間の事だ。

 「あれはライカンスロープじゃ無い。ミケと同じ、人間がバステトと呼ぶ種族の男だ」

 ソフィアが解説した。

 なんと!

 思わず俺は、ミケとバステト男を見比べた。


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