ジャングルジム。
ジャングルジム。
それは子供にとって、大きな山であり、制覇すべき巨壁である。
小さな手足を上手に使って、バランスよく高みを目指す。そしてやっとの思いで手に入れた頂の景色に、達成感と高揚感を覚える。
もっともっと高く、もっともっと速く。
時には友達と競い合って、てっぺんを目指す。
おかあさんのあたまよりも、おとうさんのあたまよりも、ぼくはたかくにいる。
胸の奥にしまった遠い日々の思い出に浸りながら、僕の頭上で頂を制覇した息子を眺める。
キラキラした瞳で高くなった視界を楽しむその姿は、きっと昔の僕自身だ。
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