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恋物語  作者: まきまき
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花火 前編

私があの人に初めて会ったときの印象は…。



すごく意地悪で、すごく私をバカにしてる感じがして、すごく自分に自信がある感じで、そして何故かわからないけど自分と似てる部分がある人。


この人に負けたくない。


私はそう思っていたけど、話せば話すほどあの人には勝てない気がした。


そして、私はあの人の事を好きになった。


彼女がいるのは初めから知っていたから、告白したり付き合いたいとかは思わなかった。

むしろ、友達でいる方が私は幸せだった。


なぜなら、友達でいればずっと一緒にいれるから…。


だから、私は彼女と上手くいってないって話を聞けば慰めの言葉をかけ、

「大丈夫だよ」

とあの人と恋人の事を応援していた。


車を買う前あの人は

「車買ったら助手席には彼女以外乗せない」

と言っていたんだけど、車を買った時には彼女とケンカ別れしていた時だった。

だから、仲間でドライブ行くときに

「俺の車に乗りなよ」

と言ってくれて乗せてくれたときは嬉しかった。


もしかしたら、あの人も私の事が好きなのかな?

なんて少しだけ期待を持ってしまった。


けど、まさかそんな事はあるわけない、何度も別れたりくっついたりを繰り返してる彼女が一番好きなんだからと自分に言い聞かせていた。


助手席に乗せてもらってドライブした時、ラジオから聞こえてきた好きなんだけど友達だから気持ちを言えないって曲を私が

「この曲の気持ちわかるんだよね。私と一緒」

と何気なく言うとあの人はビックリした顔して

「俺も同じこと友達に言った」

と言っていた。

そして、あの人は

「明日一緒に花火を見に行こう」

と誘ってくれたのはすごく嬉しかったんだけど、恥ずかしさとからかわれてるのかもしれないって思いから

「私は地元の仲間と行くから無理だよ。彼女と行ったら?」

と突き放した。

「俺だってお前となんて行きたくないけど、花火見に行く相手いないのも可哀想だと思い誘ってやったのに彼女誘って仲直りするからいいよ」

と怒っていた。

次の日私は地元の仲間と花火を見ながら少しだけ後悔していた。

もしも、一緒に言っていたら…。なんで素直に行くって言えなかったんだろう。

花火を見ながら落ち込んでいたら、あの人と知り合ってあの人を好きになって別れたり元カレが

「何、落ちこんでんの?男と上手くいってないの?」

と声をかけてくれて、

「そんな奴やめてもう一度付き合わない?」

と言ってくれたんだけど付き合うことは出来なかった。

しばらくしてあの人は彼女と寄りが戻ったけど、相変わらずケンカが耐えなくてまた別れた。

そして私に

「同じ大学の女の子紹介して」

と言ってきた。

この時、私はやっぱり恋愛対象には見てもらえないんだと思い知らせ、

「じゃ、そっちも私に男の子紹介して」

と言って、お互いに相手を連れてきてご飯を食べに行ったけど、お互いに上手くいくことなく終わってしまった。

結局ケンカばかりいるけど、あの人のなかの一番は彼女なんだと私は改めて知った。

だから、自分も一番の女友達に徹しようと心に決めた。

それからも、あの人とは二人で映画見に行ったり買い物したりドライブしたり、時には何泊も私の部屋に泊まり込んでゲームしたりということがあったけど、私とあの人はキスさえもすることがなかった。


そして私は同じ大学の人から告白された。


優しくてカッコいいすごくもてるその人と私は付き合い始めて、私はあの人を忘れようと思い距離をとるようになった。


あの人と会う機会が減り、彼氏からたくさんの愛情を注がれた私は彼氏の事が大好きだった。


数ヶ月ぶりにあの人と会うときは、また気持ちが戻ってしまうかもしれないと不安だったけど、私はあの人はあの人彼氏は彼氏と別物で考えられるようになっていた。


数ヶ月ぶりに会ったときのあの人はまた彼女と別れていた時だった。

「俺…。寂しくてもうダメだよ」

と今まで見たことないくらい落ち込んでいたときも、私は女友達として話を聞いてあげる事が出来た。

今までは彼女の話を聞くときは、いつも心がチクチク痛いのを我慢して聞いていたんだけど、このときはいつもよりも痛くなかった。


それからしばらくして彼氏が浮気して私は別れた。

今まで注がれた愛情が嘘のように崩れて私はぼろぼろになった。


私がぼろぼろの限界になっていたときに彼氏と別れたと知ったあの人が私の前に現れた。


他の友達とは違い慰める訳でも彼氏の悪口を言うわけでもなく、いつもみたいに意地悪言ってひねくれた事を言うあの人と話をしているうちに私はぼろぼろの最悪な状況から抜け出せた。


そして、やっぱり私の一番はあの人だと思った。


けど、私は女友達として以外には見られてない事も知っていたし弱ってる私を見せたくない気持ちもあったし、こうやって前みたいにふ頻繁に会うのは彼女に失礼だと思い、二人で会うことはやめた。


そして数ヶ月。

思いがけない事が起きた。


大学の帰り道、突然車に乗ったあの人が現れて

「海見に行こう」

と誘ってきたので私はあの人の車に乗った。



海に着いて、二人で海を眺めていたときに突然あの人が

「今さらなんだけど…」

と話始めた。


じつは買った車の助手席に女の子では初めて乗せてくれた日、花火に誘ってくれた時、あの人は私の事が好きだったと話してくれた。

そして、彼女と寄りが戻っても私の事が好きで彼女と別れて、でも素直になれなくて私の様子をうかがうために

「女の子紹介して」

と聞いてきたって事を知った。

女の子紹介してって言ったとき、私が交換で男の子紹介してって言ったから、自分は恋愛対象には見られてないって思って諦めたけど、やっぱり私の事が好きでドライブやデート誘ったし、他の男を寄せ付けない為にそして自分を男として見てほしいから部屋にも遊び行っていたけど、私が意識する様子も無くて彼氏作ったりして自分から離れて行くのが悲しくてそのたびに自分の寂しさを埋める為に彼女と寄りを戻していたって話をしてくれた

そして、そんな自分をずっと愛して受け入れてくれた彼女が今では本当に大切だし愛してると話してくれた。

だから私もあの人にずっと好きだったけど、あなたには彼女が一番だって思っていたから私は女友達に徹していたと話をした。

そして、二人でもしもあの日二人で花火を見に行っていたら今はどうなっていたんだろうねって話もした。


帰りの車の中で私は、あの人にこれからは友達ではいられないと話をして、二度と会わない約束をして、最初で最後のキスをして別れた。


数年後、あの人が彼女と結婚したと言う話を聞いた時、私の心のなかで何かが割れた。


そして、私のなかであの人への気持ちは消えた。



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