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EP:02-Violent Star 〜④〜

ケインだって良い奴なんです。

「さてと、話はまだある。」

ブレードは次に、壁の隅へ。

キツく鎖で縛られたケインがそこにいた。

先程の惨劇を目の当たりにして、ドン引き真っただ中。

次は自分かと思うと恐怖より諦めが勝つ。

しかし、予想していた私刑は飛んで来ず。

「お前の所属していたギルドは解体が決まったぜ。」

「何...?」

代わりに、とんでもない言葉が飛んできた。

寝耳に水よりドギツイ炭酸水を浴びせられた気分だ。

自分の所属していたギルドはこの国でも有数の大手ギルドだった筈だ。

「そりゃそうだろ...お前が頑なに信じなかったゲンマの悪事の証拠が通ったんだよ、あのクソ×××がトムに頼まずとも刑事さんが今度俺に頼むつもりだったらしいがな。」

それで、と続け。

「お前ン所の上層部は知っててお前にトムの始末をやらせたんだとよ。」

「そんな...馬鹿な...」

「やっぱお前はシロか。」

そんな気はしていた。

ただプライドが高く、愚直に真っ直ぐなだけ。

そう見えたブレードはあえて命まで取らなかった。

ボコボコにはしたが。

「そんで、賄賂まで受け取ってたらしいぜ、その上層部連中。」

「それで、正式に解体が決定した...原則を破ったわけだからな。」

続けるのはチャールズ。

嘘だと信じたい。

しかし、国家権力が真実と述べたのだ。

希望的観測は無意味であると悟る。

「そんでもって、ゲンマの本社に共に立てこもってるんだと、お前の元上司。」

「...何だと...?」

「思い入れでもあんのか?」

「い、いや...奴らが悪なら、正されなければならない。」

ショックだが、その気持ちは嘘ではない。

そんなケインを見て、ブレードはにやり。

「気に入ったぜ...メアリー、こいつここに入れねぇ?」

「は?」

「そうね、正直ここキャストがあんただけだから回らなかったのよね。」

ヒトデが足りない時は別のギルドからレンタルで賄っていた。

まぁ、ともかく。

「ちょ、ちょっと待て、何を勝手に...」

「知らずとはいえ、お前も奴らに加担したんだ、給料の出る社会奉仕だと思え。」

よっこいしょ、とブレードは立ち上がり、己の銃を確認する。

「じゃあ刑事さんよ...これより現場に向かうぜ。」

「おう、頼んだ。」

そのまま出ていこうとする。

「待ってくれ、何をする気だ!?」

呼び止めるのはケイン。

いや、察しはついていたが。

「ゼロミッション...所謂皆殺しだな。」

ドローンを通してそこのモニターで見とけと吐き捨て、今度こそ出て行った。




ーーーーーーーーーーー




自分は負けた。

それも知らずとはいえ、彼の言う"悪"の手先になったのだ。

正しく生きろ。

彼は両親からそう強く教えられてきた。

だというのに...利用され、天狗になり。

その鼻をへし折らんとばかりに粗暴の塊とも言える彼に完全敗北した。

一撃も...一掠りもしなかったのだ。

何なのだろうか、彼は。

先程の私刑の光景だって、正直言って野蛮だ。

けれど、彼は自分の為に怒っている訳では無いのは言葉の節々から感じた。

「ブレードの事が気になるのかしら?」

声を掛けて来たのはここの職員なのだろう、女性...メアリーと言ったか。

「彼はあのロメニアを潰したりと、隠れて活躍してるのよ。」

「...彼のランクは?」

「Dよ。」

「は!?」

Aランクの自分より3つもしただ。

そんな格下が何故あんなにも圧倒的に...

「あいつってば普段全くやる気が無いのよ...働きたくないとか言ってロクに大手の依頼を択ばないし、ロメニアの仕事もだいぶ渋ってたわ。」

「なのに、どうしてその仕事を...?」

矛盾しているではないか。

すると、帰って来た答えは。

「奴ら...最近建てた工場があったんだけど、そこは元々大きな孤児院だったのよ。」

それを非合法に土地を奪い、潰し、工場を建てていたのだ。

その孤児院にいた職員や子供達は無理やり追い出され、ロメニアと懇意にしているチンピラに金まで取られ、今では狭い建物の中で予算もカツカツで四苦八苦しているそうな。

「それを聞いて、あいつは引き受ける気になった様よ。」

やる気になったブレードにとっては纏めて潰すなど訳なかった。

チンピラ連中も既にバラして魚の餌である。

「これで少しはあいつがどういう人間か理解したかしら?」

「...あぁ。」

言動の割には、優しい人間だということは。

けれど...

「言動はどうにかならないか?」

「無理よ、そういう病気だから。」

成程、身内からも諦められている様だ。

あれと同僚になるのか...頭が痛くなる。

両手が解かれていたら頭を抱えているところだ。

そこに。

[着いたぜ。]

通信音声...メアリーがモニターのスイッチをオンにする。

「ブレード、状況は...」

言葉は続かなかった。

モニターに映ったのは百程の銃口。

{見ての通り、盛大な歓迎を受けている最中だ...どいつもこいつもいきり立ったモノをチラつかせやがる。}

ゲンマの構成員とも言える輩共が揃いも揃ってブレードに銃口を突き付けてるのだ。

{つーわけだ、少々荒っぽく行くぜ。}

いつも荒っぽいというのは気にしてはいけない。

それが彼の持ち味でもあるのだから。

{てめぇ、何を言って...ぐわぁ!?}

ブレードの身体から小爆発が起こる。

何が起きたのかと、モニターを食い入る様に見つめるケイン。

しかし横から。

「【スーパーノヴァ】...名前通り超新星をモチーフにした大爆発を起こす技よ...威力は控えめにしてるようで相手は吹っ飛んで怯む程度だけど。」

出力を上げるとブレード自身にもダメージが行くが、抑え目なら問題ない。

「あらゆる星の事象を力とする星属性...それがアイツの力よ。」


次、戦闘シーン2回目。

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