EP:18-Rising little star. 〜⑥〜
ちょっと長くなりました。
トドメとケジメ、彼は容赦しない。
「よくやったな、ジュリアス。」
そんな彼を後ろから抱き留める手があった。
ブレードだ。
「アニ...キ...」
「お前は...自慢の弟分だ。」
"こいつを頼む"とまだ逃げていなかったカノンに彼を預け。
インペリアルを召喚する。
見据える先には...敵。
殺すべき...敵。
「貴様らぁ...よくも僕の邪魔を...」
「うるせぇ...今から死ぬ奴が出しゃばってんじゃねぇよ。」
刃先を地面に擦りつけ、火花を上げる。
そのまま、エンドブロウダーをタッチ。
【Finishing Combat mode - Activity.】
天高く掲げた刃に火花が集まり、刃の周りをなぞる様に激しく回転する。
まるでチェインソーの様に。
「良いか、カノン?」
「えぇ...ぶっ殺しちゃって。」
「ほざけ、実験体風情がぁ!!」
それでも、実の子だった筈だ。
「外道を屠るのは同じ外道ってな。」
「外道ではない、私はこの世界の安寧の為—」
なんてご高説の中、零距離に迫り。
「星輪輝鳴斬ァアア!!!」
回転を維持する凶刃を振るい尽くす。
「なっ…ぐぁああえ!!?」
獣に荒く食いちぎられた様に四肢が分解にされていく。
声を上げる間も無く、バラバラのオブジェが出来上がった。
「テメェらみてぇな奴の御託は...聞き飽きたんだぜ。」
「きさ...ま...がはっ」
生きていた。
が、そのどてっ腹にインペリアルを刺す。
光の刃が回転を続けるインペリアルを。
「あがががぁ!!?」
内臓やら体内がグチャグチャにかき乱されていくゴードン。
自分を改造でもしていたのか、しぶとい。
「良い声で鳴くじゃねぇかクズの分際が!!」
左脚で首をを踏みつける。
魔力を込めて。
「あ...苦...し...」
そして左手でローグの銃口を頭に。
「驚いたぜ、まだ息があったか。」
「あ...が...」
「ま...これまでだな、お前も、お前の仲間も。」
「なッ...待ッ...!?」
弾け飛んだ。
真っ赤に。
ぐっちゃぐちゃに。
ぶっ殺した。
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その夜、3元帥の会議場にて。
「いやはや、俺っちはただウチの軍のモノの研究を護ろうとしただけであってね。」
「良い訳はよい、ジョージ。」
「理由は何であれ、貴方は非道な人体実験に加担しました。」
「いえ、これはこの国の人間の未来を想って!!」
会話に入って来たのは1人の科学者。
この人物こそ、ゴードンの仲間であり。
カノンの人体実験に協力した者である。
「言い訳はよいと言った筈じゃ...そなたを処分せねばならん。」
「おいおいよしてくれよ、俺っちってば...自分の部下は皆家族だと思ってるんだぜ?」
「元帥...ありが...」
言葉は続かなった。
怪訝に思ったジョージがその者に近づくと。
「ひぃっ」
首がゴトリと落ちた。
「ひっ!?」
チェリムや他の者が怯え、驚き。
「な...」
何が起きた...ジョージがそう口仕様とした瞬間。
「此度はこいつで終ぇにしとこうぜ...」
現れたのはブレード。
刃が血染めのインペリアルを携えて。
「あ、アレクセイん所の...ッ!?」
次に切っ先はジョージの喉元へ。
血を払う様に押し付けながら。
「次はテメェだ...覚えとけ。」
ドスの効いた地獄声を響かせながら、その場を後にした。
これにて、解散。
「...やっぱり、天空王国を完成させねば...」
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2日後の朝。
セントラルの中央病院。
その病室にて、ジュリアスが眠っている。
激闘の果てに重傷を負ったのと、その疲労の為だ。
カノンがずっと付きっ切りで看ている。
自分の為に命を懸けてくれた彼。
「お願い...起きてよ。」
彼がゴードンの攻撃を受け、ボロボロになる度、胸が張り裂けそうだった。
起きて欲しい。
自分を助けると言った時の笑顔をまた見せて欲しい。
...そんな祈りが通じてか。
「ん...」
彼が動いた、微かにだが。
次第に動きが大きくなっていく。
やがて、大きく瞳をこちらに覗かせて。
呼吸器を外し。
「カノン...よかった。」
無事だったんだ、そう紡ぐ前に。
真正面から抱き着かれていた。
大粒の涙を流すカノンに。
「え、カノ...」
「良かったはあんたの方よ...馬鹿ぁ...。」
落ち着いて。
タイミングを見計らって入って来たブレードのせいで両者共赤面状態の中。
「何時から見てたの...?」
「最初っから...トムが起きた時もな。」
「もう、お兄ちゃん!!」
「へ?」
カノンは今何と言った?
自分の兄貴分に対して"兄"?
そんなジュリアスの目線に気づいてか、赤面の続くカノンが口を開く。
「私、アレクセイ元帥閣下の娘養子になったの。」
「俺が提案した、これからこいつの名前はカノン...」
「ホプキンス...ヴェルノーズじゃなくてホプキンスよ、お兄ちゃん。」
本当ならヴェルノーズ性を名乗る所だが、彼女がホプキンス性が良いと言って聞かなかったのだ。
別に反対する内容でも無かったし、ブレードがOKを出して決まった。
ちなみに彼女が拘った理由は、ジュリアスの兄貴分の性だからとの事だ。
そこでブレードが出した条件が、"お兄ちゃんと呼べ。"
彼曰く、アニオタ男子の憧れだからだそうだ。
「頑固な妹様だぜ、最初は呼ぶの躊躇してた癖に。」
その通りではあるが、決まった当日に鏡の前で1000回程練習して慣れた。
それを含めて色々あったからか、前より明るくなった様に感じる。
というのも、実はヴォーレンジャーメンバーに自分が獣人だという事を打ち明けた。
快く受け入れられた処か感極まった一に号泣状態で抱き着かれたという。
なんて、いろいろあったのは知らない彼だが。
目の前で珍妙な光景を見せられているジュリアスは可笑しくてかくっくっと笑う。
やがて大笑いに変わり、2人から怪訝な目で見られるがお構いなし。
そういえば。
「...兄貴、気絶する前に俺の事...名前で呼んだよね?」
そう、確かに彼は研究所にてジュリアスと、はっきり呼んだ。
自慢の弟分とも。
途端、痛い所を突かれた顔になるが、直ぐに無表情に戻し。
「気のせいだ。」
「あれぇ、お兄ちゃん照れて...んがっ。」
「スキンシップの時間だぜ妹様。」
アイアンクロー。
容赦なしにメキメキ。
「痛たたたたぁ!あ、頭割れるゥ!?」
珍妙な光景再びに、ジュリアスは再度大笑いした。
そして3人揃って看護師に叱られる羽目になった。
とにかく、一件落着。
to be continued...
今回はここまで。
閲覧ありがとうございました!
次回は土曜日!




