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EP:17 - Dear for you.〜①〜

第17話。

チェリムの誕生日が近づく中、料理教室へ向かうブレードとゴラム。

だがその教室に不敬な輩の魔の手が迫る。

行け、ケイン!

ケーキ作りを無事終わらせる為に!!


表紙です↓

https://twitter.com/poh_YmikuIMZVQ/status/1391607855141199875?s=19


男達は向かう。


決意を込めて、勝利を求めて。


戦場へ。


「これより、ケーキ作りを始めます。」

『はい!!』

ここはASのショッピングモールの中にある料理教室。

女性が多い中、隅に固まる様に参加する男性が3人。


ブレード。


ゴラム。


ダズマ。


...


「おいダチ公、どうしてここに?」

「仲の良い上司の娘さんの誕生日ケーキを頼まれてね...お店のモノ以外で。」

『あぁ...』

そう返す彼らの理由はというと。


一週間前。


ソニアからチェリムの誕生日をどうしようか相談される。

いつもは家で淡々と祝っていたのだが、今回は何か違う形にしたいとの事。

せっかくだし、チェリムも知り合った面子を呼んでマハロで祝うのはどうかと進言してみた。

その方向で進むことになったが、問題発生。

マハロは実は...パンケーキ等はよく出すが、作りの細かいお菓子やケーキ等は作るのが得意な店ではない。

オーナー自ら言い出した癖に。

故に、ゴラムと共に習いに来たブレード。

チェリムだって一応友人だ、祝うなら盛大に祝ってやりたい。

誕生日はその人の特別な日なのだから。

チラシで見て、丁度ケーキ週間というケーキのみを練習し続ける期間らしい。

「つーわけで、ここにいる。」

話しながらも手は止めず。

泡立て器が滑らかにクリームをかき混ぜる。

料理が特別得意という訳でもないブレードだが、そこはマハロ経営者。

経験がモノを言う彼はケーキ作りだってちゃんと覚え、こなす。

が、クオリティ面の考慮の為にこうして近所で評判の良い教室に来たのだ。

「ヴィネット中佐の誕生日祝いか...凄いネットワークだな。」

「あいつの妹に頼まれたんだ、それにチェリムに酒の飲み方も教えるって約束したしな。」

「やっぱり凄いな...お前。」

「オーナーは何時だって真っ直ぐだからな。」

そうこう言ってる内にスポンジをオーブンに入れ、スイッチオン。

とりあえず待つ。

「今回作るケーキは普通のワンホールだが、俺とオーナーはもっと大きく。」

「目指せ、ウエディングサイズ。」

「でかすぎだ!?」

しかも本気で言ってるのだから質が悪い。

そしてゴラムとダズマは初対面なので自己紹介。

ダズマは現役刑事。

ゴラムは元暴力団員の飲食店店員。

ブレードは元スラムの破落戸でランカー。

異色すぎる縁である。

ともあれ、焼き上がりが楽しみだ。

なんて野郎同士で盛り上がっていると。

「おうおう、さっきからきゃぴきゃぴやかましいねん!!」

突如飛んできた野太いがなり声。

元を見ると、スキンヘッドの東洋人...というか日本人か、しかも関西の。

風貌はヒョウ柄シャツの上にスーツ...ヤクザ屋だ。

うるさいなら近づかなければ良い話なのだが。

察するに、何かあって機嫌が悪い。

それで、ほとんど女が集まるイメージのここで憂さ晴らしにがなり立てに来た。

と言った所か。

しかし、運が悪かったのは。

「選べ、ベリーソース(血祭で死ぬか)レモンジュース(糞尿垂れ)流して帰るか。」

彼がいた事である。

現在、ヤクザの男性はブレードに首を締め上げられている。

瞳孔の眼光がガンギマリで今にも殺してしまいそうだが、ここには主婦に女学生と先生。

人目に付きすぎる。

「3つ目の選択肢だ、今すぐ皆さんに深く謝罪して俺らとケーキ作りするかだ。」

「な、何言って...」

「5秒数える、1秒ごとに目とか色々潰していくからな...はいいー...。」

「謝りますすみませんでしたぁー!!」

解放するとそれはもう、見事に綺麗な土下座。

本当はこの場で逮捕してやろうと思っていたダズマだが、その光景を苦笑いしながら容認した。

何はともあれ、妙な空気になってしまったがクッキング再開。

関西よりこの国へやって来て自警団(ヤクザ)を務めている大剛龍之介(だいごうりゅうのすけ)

先程のブレードの考察は当たっており、家で妻子に酷い扱いを受けてむしゃくしゃしていたらしい。

下手(したて)に出ては逆効果じゃないか?」

というのはダズマの言。

「しかし、手ぇ上げたら一巻の終わりやし...どないすれば...」

「じゃあ猶更だ、ここで美味いケーキ作って見返してやれ。」

「え?」

「良いッスね、おいオーナーの進言通りに頑張ろうじゃねぇか。」

「確かに、平和的な解決法だな。」

「つーわけだえーと...リュウノスケ?」

「あ、はい?」

「作れ、極上のケーキ。」

「いやせやけどケーキ作りなんて初めてで...」

ビビるが周りは盛り上がり続ける。

周りの参加者も肝が据わっているのか、気になって彼らを眺めている。

手を動かせ、手を。

ともかく。

「いいか野郎共!」

ブレードは唐突に何の電波を感じ取ったのか、軍の教官の様な振る舞いを始める。

龍之介も思わずビッシリ気を付け。

「我々の目的は各々のハッピーエンドを迎えるべく美味いケーキを焼く事だ!」

『サー!!イエッサー!!』

何故か周りの女子まで参加している。

先生も何故か楽しそうに成り行きを見守っている。

「その為には一致団結し、目的を果たす旅路を辿らねばならない...やれるか!!」

『サー!!イエッサー!!』

鼓舞も終えた所で作業再開。

龍之介も気に当てられて張り切っている。

そんなこんなで、各々のケーキは作られて行き。

飲み込みの早いブレードは技術を得る。


手先は器用な方である、性格が不器用なだけで。

そしてゴラムは割と彼を慕っている。

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